築46年のヴィンテージマンションを5年ほど前にリノベーションした能登屋英里さん。“立地とカフェ風の心地よい空間”という譲れない条件を考えた末に辿り着いたのが、リノベーションという選択肢だったそうです。
当時はまだ結婚したばかりで、ご主人との2人暮らし。52㎡の1LDK+ウォークインクローゼットという間取りは、子どもを持つことを想定すると、決して広いとは言えませんが、海外暮らしと仕事で培ったインテリアの知識を活かして、整理収納と導線を考慮した設計を自身で行い、心地よい空間を実現しました。
「リノベーションのよさは、扉ひとつ、コンセントひとつ、何もかもをハウスメーカー仕様ではなくて、幅広い選択肢の中から自分好みにチョイスできること。でも、特に子育て世代は、子どもの成長と共にライフスタイルが大きく変化していくので、作り付けの家具などは最低限に抑えて、自由度の高い部屋を意識しました」。
そう話す能登屋さんの部屋には、扉付きの収納はたったひとつだけ。作り付けの食器棚やリビング収納はひとつもありません。
現在は3才の娘さんとご主人と3人暮らし。リビングのキッズスペースにあるおもちゃを収納する棚は、ゆくゆくは勉強スペースの仕切り棚になったり、夫婦の趣味に使ったり、その時々に合わせて変化していくそう。
その自由さこそが、心地よい暮らしを手に入れる鍵なのかもしれません。