小学1年生は算数が大の苦手?小学生の好き・嫌いな教科ランキングと苦手な学習内容を紹介!
- 2020/12/11
- 子育て・家族
算数は、小学1年生が好きな教科・嫌いな教科ともに7年連続1位(2019年現在)を飾る教科です。
好き嫌いがはっきりするからこそ、「うちの子は勉強についていけているかしら…?」と不安になるママも多いのでは?
今回はそんなママに向けて、小学1年生の算数の基礎知識と、気を配るべき時期について解説します。子どもの苦手意識が大きくなる前に、一緒に算数に立ち向かいましょう。
家庭学習でのママやパパの関わり方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
小学1年生は算数が得意?苦手?
義務教育が始まったばかりの小学1年生。多くの子どもにとって、勉強自体がはじめての経験なのではないでしょうか。
そんな小学1年生の子どもたちにはどんな教科が人気なのでしょうか。まずは好きな教科・嫌いな教科のランキングを見てみましょう。
小学1年生の好きな教科ランキング
- 1位……算数
- 2位……図画工作
- 3位……国語
- 4位……体育
- 5位……音楽
小学1年生の嫌いな教科ランキング
- 1位……算数
- 2位……国語
- 3位……体育
- 4位……社会
- 5位……理科
好きな教科でも、嫌いな教科でも1位の算数。
算数学習が好きなら安心だけど、この先ずっと「嫌い=苦手」なままだと少し心配になってしまいますよね。
この調査によると、嫌いな教科に算数を選んだ小学1年生は23%と、4分の1近くにものぼります。
そして実は小学1年生の段階で、すでについていけない子も多いといわれています。そうなる前に、まずは子どもの算数に対する苦手意識を減らしてしてあげたいですよね。
小学1年生の子どもたちは、算数のどういったポイントが苦手なのでしょうか。
次は、つまずきやすい学習内容を具体的に紹介します。
小学1年生の算数はどこでつまずくのか?
小学1年生の算数学習の中で、つまずきやすい内容をまとめた調査データを見てみましょう。
【つまずきが多く見られる学習内容】
- 10の合成・分解……80.3%
- 繰り上がりのある足し算……79.8%
- 繰り下がりのある引き算……88%
およそ8割以上の小学1年生がこれらの項目につまずきやすいという結果になっています。
算数の基礎となる部分なので、きっと学校でも丁寧に指導がされていることでしょう。
でも、その場では理解出来ても、次の授業の時には忘れてしまっているということも考えられます。
また計算ドリルやプリントでたまたま正解しても、実際には理解度が足りていなかったというようなこともあるかもしれません。
10の合成・分解とは
10の合成・分解とは10という数がどのように成り立っているのかを学びます。
例えば「2と8で10になる」「6と4で10になる」など合わせて考える場合を「合成」、 逆に「10は3と7に分けられる」「10は1と9に分けられる」というように分けて考える場合を「分解」といいます。
数が「いくつといくつ」でできているのかということを学び、 足し算や引き算のもとになる考え方を身につける基礎的な学習です。
繰り上がり・繰り下がりのある計算
繰り上がりのある足し算とは、「5+6=11」のように答えの位が繰り上がる足し算です。
繰り下がりのある引き算とは「13-5=8」のように1の位では引けないため、大きい位から10を持ってくる引き算です。
「10-5=5」「5+3=8」といった手順で「8」という答えを導きます。
引き算なのに足す工程が入ってしまうので混乱してしまう子どもが多いといわれています。
このような、つまずきやすい基礎部分の学習は時間をかけてしっかりケアしてあげましょう。小学1年生の子が、自分自身で「苦手な部分」に気づくのはとても難しいでしょう。
ママが日頃から家庭学習に立ち会ったり、授業のノートやプリントを見ることで、子どものつまずきに気づいてあげることも大切になってきます。
では、算数の学習で特に気を配るべきタイミングとはいつなのでしょうか。
次は、どの時期にどんな学習をするのか、小学1年生の算数学習の年間カリキュラム例を紹介します。
小学1年生の算数のカリキュラムは?
一般的な算数の学習カリキュラム例
*学校や使う教科書によって違いがあると思います。また、休校などで今後のカリキュラムに変更があるかもしれません。
入学直後と、勉強に慣れてきた10月、11月に要注意!
カリキュラムを見ると、つまずく子どもが多い「10の合成・分解」は入学してすぐの4月~5月に学習することがわかります。
また、「繰り上がりのある足し算」「繰り下がりのある引き算」はそれぞれ10月〜11月ごろに学習するようです。
これらの時期は特に気を配って様子をみてみましょう。
ママ・パパの算数学習への関わり方
ここまでは、小学1年生の算数について、つまづきやすい内容と気を配るべき時期について紹介してきました。
では「気を配る」「サポートする」とは具体的にどうすればよいのでしょうか。
ここからは、我が家でやってよかったと思うことを紹介してみたいと思います。
- ① 宿題の丸付けは、解答だけではなく、解く工程も確認する
- ② 子どもが先生になり、習ったことを授業してもらう
- ③ 入学前に数を教えておく(数字も書けるようにしておく)
- ④ 遊びの中から10の単位を理解させておく
① 宿題は、家庭で丸付けをする学校も多いと思います。解答の正誤だけではなく、解いている工程も見てあげてください。どこでつまずいたのか分かることがあります。
② 子どもが先生になって、授業で学んだことを教えてもらいましょう。覚えたことを人に教えることで、よりしっかりとした理解につながり、ママも子どもの理解度を図ることができますよ。
③ 入学してすぐつまずかないよう入学前から、数字を言えたり、正しく書いたりできるようになっていると余裕をもって学習に入ることができるでしょう。
④ お買い物ごっこをして「1円玉10個で10円」など、遊びの中で10を単位とした考え方を身につけておくと、「繰り上がり」「繰り下がり」の学習の時に役に立つでしょう。
また、問題を解くためにはまず文の意味を理解して、何を問われているのか分からないといけません。
算数でも文章を理解する力が必要となってきます。
学校でも重点的に教えてくれますが、大人が思う以上に小学1年生には難しく感じることもあるようです。
私の周りのママや、子どもたちも同じようなつまずきに直面していたので、これから子どもの算数学習をサポートするママは文章問題への対策も準備してみてください。
「本を読む」「日記を書く」など日頃から文章に馴染んでおくとよいかもしれません。
まとめ
子どもにはそれぞれ得意・不得意があるのは当たり前のこと。
小学1年生はまだ勉強に慣れていない子もいるでしょうし、子どもに苦手な教科があっても不思議ではありません。
「不得意」を「得意」にすることはなかなか難しいですが、苦手意識を減らすことは、算数に限らず子どもの学習意欲を育てる上で、大きな意味があるように思います。
高学年になるにつれて、内容も難しくなり、家庭で教えるのが厳しくなるかもしれません。
また、忙しい毎日の中で、子どもの学習に付き合う時間が十分にとれない場合もあると思います。
そんな時は、塾や通信教育を頼ってもいいですし、動画サイトで検索すると学年や単元ごとに詳しく教えてくれるような「ネット上の先生」もたくさんいます。
こういう便利なものを上手に利用しながら、算数学習を乗り越えてきた先輩であるママとパパでしっかり体制を整えて、子ども達の学習をサポートしていってくださいね。
リトル・ママ認定ライター 弥富千鶴