ごっこ遊びが脳に良いって本当?ごっこ教育の基礎知識と親が知っておきたい豆知識を解説!
- 2020/10/30
- 子育て・家族
2才を迎え、おままごとなどの「ごっこ遊び」をするようになった我が子。
親として見守ってはいるけれど、「どんな意味があるのかしら…」と思っているママもいるのではないでしょうか。
実は、ごっこ遊びには子どもの脳にさまざまな効果をもたらす知育教育としての側面があります。
今回は、ごっこ遊びの特徴と効果、親が知っておくべき5つのことをご紹介します。
ごっこ遊びとは?
2~3才から始まるごっこ遊び
ごっこ遊びは、2才ごろから始まり、4〜5才ごろにピークを迎え、小学校入学の頃には落ち着いてくると言われています。
子どもが何かになりきって遊ぶこと全般をごっこ遊びと呼び、特に決まりやルールはありません。
ごっこ遊びが大好きな子どもは多く、自由な発想に任せて遊ばせてあげることで脳が自然と鍛えられるとも言われています。
主なごっこ遊びの種類
おままごと、お店屋さんごっこ、お医者さんごっこ、戦いごっこなど、実にたくさんのごっこ遊びがありますね。
年齢が上がるにつれ、より複雑且つ現実的なごっこ遊びへと発展していくでしょう。
現在年長の息子が2〜3才だった頃は、おままごとセットでお料理を作って運んでくれる程度でした。
しかし年長になった現在では、メニュー表やお金を作ったり、「予約しますか?」と聞いてきたりなど、かなりリアルなごっこ遊びに進化してきました。
先日、息子が折り紙でお団子とケーキを作ってお店屋さんごっこをやった時は、「お団子は簡単だから50円、ケーキは折るのが難しいから1000円」と、理由をつけて価格設定したことにも驚きました。
「みたて遊び」と「ごっこ遊び」の違いは?
ごっこ遊びの前段階として、「みたて遊び」や「再現遊び」と呼ばれるものがあります。
子どもが携帯電話を耳に当て「もしもし」と電話をする真似をしたり、タオルにぬいぐるみを寝かせてトントンしたりする姿を見たことはありませんか?
身近な大人のまねや、いつも自分がしてもらっていることを再現する遊びがこれらにあたります。
ごっこ遊びとは、これらをさらに発展させたもので、「何かになったつもりで遊ぶ」というイメージを、友達と共有しながら一緒に遊ぶこととされています。
ごっこ遊びが育む6つの能力
ごっこ遊びは、子どもの発達に大切なものとされていて、ごっこ遊びを通じて、様々な能力が身につくといわれています。
ここでは、具体的な6つの能力をお伝えします。
観察力
子どもは、親や兄弟姉妹の行動をよく見ているものです。
いつの間にそんなことができるようになったの?!と驚くことはありませんか?それは普段からよく観察している証拠です。
少し話はそれますが、良いことも悪いことも子どもは本当によく見ています。親は常に自分の言動や行動を気をつけなければなりませんね。
記憶力
実際の出来事を再現してごっこ遊びをするためには、そもそもの出来事を記憶する必要があります。
先ほど例に挙げた、電話を耳に当ててもしもしのポーズをするなど、身近な人を観察して覚えたことをまねできるのは、記憶力のおかげです。
表現力
ごっこ遊び中の子どもは、いわば劇の中の役者のようなものです。
言葉、口調、行動、全てにおいてその役になりきって、話し方や声のトーンを変えるなどの様子が見られることもあるでしょう。
想像力
ごっこ遊びは、子どもが自由にストーリーを展開することが多いです。
さらにそのイメージを友達と共有していくことも必要です。現実とは違う、ごっこ遊びならではの世界を作り出す創造力が求められます。
創造力
ごっこ遊びでは、身近にあるものを必要なアイテムにみたてて進めていくことも多いです。
数本の縄跳びを輪っかに結んで電車にしたり、空箱を机にしたり、ブロックを食べ物にみたてたりなど、近くにあるものをうまく活用できると、遊びもグッと広がりますね。
コミュニケーション力
語彙力がついて言葉のやりとりが巧みにできるようになってくると、ごっこ遊びの役柄を通じて、言葉によるコミュニケーション力がついてくるでしょう。
さらには、ごっこ遊びの役割を交代することにより、相手の気持ちを理解するという力を育むことも期待できます。
ごっこ遊び、親が知っておく5つのこと
ごっこ遊びをより楽しく、充実させたものにするため、親である私たちはどのように接するのが望ましいでしょうか。ここでは、親として意識したいポイントを5つ挙げていきます。
親も遊びに参加する
以前、子どもに誘われたレストランごっこで私がお客さんになった時のことです。
ただ座って待つように言われ、はじめはとても楽だなと思っていました。
しかし「今度はお母さんがお店の人やって」と言われ役割を交代すると、お客さんであるはずの子どもに、野菜の切り方、鍋の選び方、お皿への盛り付け方など、かなり細かく指導され、正直苦痛だなぁ…と思ってしまいました。
しかし小さいうちは子どもだけで遊ぶには限界があり、ある程度大きくなっても、ストーリーをより膨らませるには、親の助けがあった方が良いことも多いです。
そして親が本気になって一緒に遊ぶと、意外と楽しいものですよ。
コミュニケーションに答える
ごっこ遊びは、言葉でのやりとりを覚えたり、社会のルールを学んだりできる大切な場です。
「いらっしゃいませ」「お大事にしてください」など、普段の生活ではあまり使わない言葉も、ごっこ遊びでお店の人やお医者さんになりきれば、自然とその言葉の使い方を身につけていくでしょう。
ぜひ、お子さんと言葉のキャッチボールを楽しんでみてください。
子どもの世界観を壊さない
冒頭で、ごっこ遊びにはルールや決まりはないと述べました。
たとえ、子どもが大きなボールを持ってきて「これをミニトマトにしよう」と言ったとしても、「ミニトマトにしては大きすぎない?」といった訂正はあまりしないであげましょう。
「ずいぶん立派なミニトマトだね」などとうまく答えて、子どものイメージを壊さないように進めていけると良いですね。
遊び道具や環境を用意してあげる
子どもは身近にある材料を使って、自分なりに考えながら遊びを成立させていきます。
市販のセットや本物に近いものをわざわざ購入しなくても大丈夫。想像力を豊かにするためにも、ぜひ身近にある様々なものを用意してあげてください。
空箱、裏紙、段ボールなど、工作の材料となるようなものをイメージしても良いかもしれません。
様々な社会経験をさせてあげる
ごっこ遊びを充実したものにするためには、普段の生活の中で様々な経験をさせてあげることも必要です。
例えば、実際にお料理を作る、洗い物をするといったお手伝いの経験が、おままごとに活きてくることもあるでしょう。
子どもが興味を持ったものを体験させてあげることで、ごっこ遊びにさらなる広がりが出てくるかもしれません。
まとめ
ごっこ遊びは子どもの成長や発達にとても大切な役割を担っています。
また、子どもはひらめきの天才です。表現したいことを形にするにはどうしたら良いか、そのヒントを与えてあげると、遊びの世界をどんどん広げていく力を持っています。
ごっこ遊びに没頭できる幼児期の間に、たくさんの遊びの時間を共有できたら素敵ですね。
リトル・ママ認定ライター MISAO