子どもの食事がすすまないとき、私は「具は食べなくてもいいから味噌汁だけ飲んで」と言っています。味噌そのものの栄養と、具の野菜から栄養が溶け出した汁で、最低限の栄養が補えるからです。味噌は基本の調味料の中でも特に“優秀な調味料”として知られています。
その理由は“発酵”にあります。主原料となる大豆には、たんぱく質などの栄養素が豊富に含まれていますが、発酵することで、大豆にはない、またはあっても少量しかないアミノ酸やビタミン類が多量に生成され、栄養価がアップするのです。
さらに一番注目してほしいのが、味噌のデトックス効果。「味噌汁は朝の毒消し」ということわざもあるように、発酵で生まれる褐色色素「メラノイジン」には抗酸化作用があるため、細胞の老化を防ぎ、毒素を溜めにくい体を作ります。