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未就学児のママが【離婚】を考えた時|③話し合いをスムーズに進めるためには?

人には相談しづらいシリアスな夫婦のこと、経済的な悩み。専門家に相談したいけど、どこに相談したらいいのかわからない。そんな悩みを抱えるママたちに、ベリーベスト法律事務所のママ・パパ弁護士が答える全3回の連載シリーズ。第1回のテーマは「離婚」です。

教えてくれたのは

安達里美

(ベリーベスト法律事務所 弁護士)

 

中学2年生の娘を持つママ弁護士。母子家庭で育った自身の経験から、単なる事件解決だけでなく、親の離婚に直面した子どもの気持ちに寄り添うアドバイスなども行う。離婚問題や不貞慰謝料請求などの男女問題、家族の問題、未払残業請求や解雇無効請求などの労働問題、痴漢や盗撮などの性犯罪を中心とした刑事事件、交通事故事件などを扱う。

―離婚をする際に弁護士に頼まないケースも多いと思うのですが、相談に来られるのはどういう方が多いのでしょうか?

特にお子さんが小さいケースだと、普段の生活に追われてしまうので、寝かしつけた後にゆっくり話そうと思っていても、一緒に寝てしまって話し合いができないまま月日が過ぎてしまったり、話し合いをしてもつい感情的になって話が進まなかったり…。そういう理由から弁護士に頼む方は多いですね。

話し合いの過程で揉める場合も…

―確かに子どもがいると、なかなかゆっくり話す時間もないですよね。それに離婚って、やはり当人同士だけだと感情的になってしまいそうです…。

そうなんですよね。もともとお互いが離婚に合意していて、そんなに揉めているケースでなくても、話し合っているうちに「子どものこと本当に考えてるの?」「養育費、たったそれだけ?」と引っかかるポイントが出てきて、感情的な言葉でお互いを傷つけ合ってしまうというのはよくあることだと思います。

でも弁護士が第三者として入って言葉を選んで通訳することで、お金のことや面会のことなどビジネスライクに決められるところは大きいと思います。ここで揉めるか揉めないかが、子の養育者としてのその後の関係性にも関わってきます。

「すぐ離婚してくれれば養育費を多く払う」は要注意

―例えば早く離婚したいからといって、当人同士でサクッと決めてしまうケースもあると思いますが、それは危険なのでしょうか?

そうですね。例えば妻の育休中にいきなり夫が出て行った、というケースがあります。「俺はもうお前とはやっていけないから、早く離婚してくれ。今すぐ離婚するなら、養育費は多めに払うから」と夫に言われて、「多めにもらえるんだったら」と判を押してしまったんですよね。

―そこまで言われるとショックなのと、養育費が多くもらえるというメリットで判を押したくなる気持ちはわかります…。

でも、本来は籍が入っている状態で別居すれば、収入の多い方(この場合は夫)が少ない方(妻)の生活を保証するために「婚姻費用」を支払わなければいけません。婚姻費用は子どもの生活費に加えて妻の分も加味されるので、当然養育費より高くなります。離婚するまでもらえるお金なので、納得のいくまでしっかり話し合いをすることもできたんですよね。

―だから別居という形を取る夫婦も少なくないんですね。

はい。一度離婚届を出してしまったら、それを撤回するのは厳しいです。「早く離婚したい」という気持ちはよく分かるのですが、何も知らないままに離婚すると、後悔してしまう場合があるので、まずはご自身でよく調べたり、弁護士に一度相談されたりすることをおすすめします。

―子育てに追われる中で、離婚問題という精神的ストレスを抱えながら弁護士に相談ということに踏み切れない方も多いと思います。

私の所属するベリーベスト法律事務所もそうですが、弁護士事務所への初回の相談は無料というところが多いです。そこで「養育費はこれくらいになりそう」などざっくりとでもアドバイスをもらえるので、まずやらなければならないことや離婚後の生活のイメージもわきます。早まって不利な条件で離婚することだけは避けた方がいいと思うので、本気で離婚を考え始めた時に、無料相談だけでもしてみることをおすすめします。

相談から離婚までの期間はどのくらい?

―実際相談から離婚に至るまでの期間って、おおよそどれくらいなのでしょうか?

ケースバイケースですが、半年以内に終わるケースもあれば、5年を超えるケースもあります。

ただ若い方だと、2年以内には終わってるケースがほとんどです。財産分与に持ち家があるかどうかで揉めることが多いので、持ち家がなければ1年ぐらいで終わるケースが多いと思います。

悩んでいるママへ

―最後に、今悩んでいるママへメッセージをお願いします。

人生は一度きりなので、今悩んでいるなら後悔の少ない方を選んでほしいなと思います。

離婚条件は、戦ってお金をたくさん取れればいいとか勝てればいいということではなく、その後も関係性は続いていくものなので、お子さんを中心に考えて、大人の争いのところは一旦ここで区切りにしましょう、という意識を持ってもらったり、今後お子さんが成人するまでの協力者としてどういう関係を築いていくのか、というところをフォローしたりするのも、弁護士の役割のひとつかなと思っています。

人それぞれに状況も立場も異なりますので、相談いただく方の状況に合わせて「そういう方法もあるんだ」「こんな手段もあるんだ」と道標のひとつを示せられると思います。ぜひお気軽にご相談ください。

取材・文/門司智子

提供:ベリーベスト法律事務所

ベリーベスト法律事務所

https://www.vbest.jp/
東京オフィス(〒106-0032東京都港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階)ほか、全国73拠点で相談可能です。

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