入学準備は卒園までに済ませよう!小学校入学までのスケジュールを解説!
- 2020/12/18
- 子育て・家族
卒園が近づくと同時に、慌ただしくなる小学校の入学準備。
地域によっては毎年7月頃から学童の資料配付が始まり来春の卒園および小学校入学に向けて、着々と入学準備が進められるようです。
一方で、「夏から準備なんて早すぎない…?」と思うママも少なくありません。
今回はそんなママのために、幼稚園・保育園最後の夏から卒園までのスケジュールや入学準備について解説します。
この記事を参考に、ぜひ余裕をもって入学準備を進めてください!
入学準備のスケジュール~最後の夏から卒園まで~
入学までの準備はいつごろから、どんなスケジュールで進めたらいいの?と不安になりますよね。
そこで、入学までのスケジュールについて時期ごとにまとめてみました。
おおよそのスケジュール
年長に進級してから入学までのスケジュールは、おおまかに以下のようになります。
- 梅雨明け~ ランドセル購入
- 7月~ 学童の資料配布が始まる
- 9月~10月 幼稚園最後の運動会
- 10月~11月ごろ 小学校就学前健診
- 1月~2月ごろ 入学前説明会
- 3月 卒園式・謝恩会
夏前から準備なんて早いかも?と感じるかもしれませんが、実は夏前からもう入学へのスケジュールは動き始めています。
それでは、それぞれの時期別スケジュールを詳しく見ていきましょう。
7月~8月
梅雨が明けるころからランドセル購入の準備が始まります。
近年ランドセル購入に対する動きは白熱していて、「ラン活」と呼ばれるくらいです。
早い人では5月中に決定して6月には購入するというケースも。そうしたランドセル購入の早期化によって、10月中には人気のカラーが売り切れてしまうということもあるみたいです。
そんなランドセル選びのチェックポイントをいくつかご紹介します。
- 素材
素材はクラリーノなどの人工皮革と本革の2種類から選べます。
人工皮革は扱いやすく軽量でお手入れもしやすい、値段が手ごろというのが特徴で、本革は耐久性が高く型崩れしにくいという利点がありますが少し値段が高くなります。
- 色
最近のランドセルはカラフルで、様々な色があります。
その中でも男の子は黒・ネイビー・ブラウンなどのダーク系カラーが人気で、女の子には赤・ピンク・ブラウン・水色・ラベンダーなどのカラーが人気です。
派手な色や装飾は目立つうえに飽きやすいので、装飾はシンプルな刺繍くらいが無難でしょう。
- 大きさ
ランドセルの大きさは大きく分けてA4教科書対応、A4クリアファイル対応、A4フラットファイル対応3サイズです。
一番大きいものはA4フラットファイル対応サイズですが、重さはA4教科書対応サイズと100gほどしか変わりませんので荷物の出し入れがしやすいサイズを選ぶようにしましょう。
- 重さ
子どもが背負って歩くものなので重さも大切です。
一般的にランドセルの重さは平均1000g~1300gです。素材によらず1100g~1400gくらいのものを選ぶと良いでしょう。
7月ごろから始まる学童保育の資料配布については後述していますのでそちらをご参照ください。
9月~11月
9月~10月には幼稚園の最後の運動会があります。卒園前の大きなイベントなので、しっかりと思い出に残るように運動会にしてあげたいですよね。
その後、10月~11月には小学校就学前健診が実施されます。
小学校入学前健診では子どもの身長・体重・視力検査などの健康状態をみます。
保護者と子どもが一緒にまわることもありますが、小学校の上級生が引率して校内を回ることもあります。
親と離れることに不安を感じる子もいるので、上級生と校内を回る場合はあらかじめ家庭で「お兄さんお姉さんと一緒だからね」と声かけをしておいてあげると心の準備ができて良いでしょう。
また、健診では学校の先生との面談もあります。
好きな食べ物を聞くなど、日常的なことを聞かれることがありますが、これも前もって家庭で話しをしていると、いざ受け答えするときに子どもが緊張しなくて済みますよ。
面談の際に先生に質問をすることもできますので、聞いておきたいことをあらかじめ準備しておくとスムーズに進みます。
小学校入学前健診は保護者にとって小学校の様子をみるチャンスでもあります。
トイレが和式か洋式かといった部分や子どもたちが使っているランドセルの色、上履き入れや給食袋などは手作りかどうかなど、今後の学校生活で気になる部分をチェックしておきましょう。
12月~1月
1月中旬~2月下旬ごろには入学前説明会が行われます。
入学前説明会では小学校の細かいルールや学校指定の学用品を売っている場所など、資料だけではわからないような細かい部分まで説明がなされます。
入学前説明会でわかること
- 入学式の時間や持ち物
入学式でのビデオや写真の撮影についての説明があります。
撮影可能であるかどうか、撮影をしてもいいタイミングなどについてしっかりと確認しておきましょう。
- 入学式までにそろえる物
学校から指示のある学用品の購入先や販売期間などのほかに、給食袋や上履き袋などが手作りでも可能かどうかについて説明があります。
- 小学校のルールについて
登校班の集合場所や時間などの登下校に関するルールや、学校独自の教育課程、保護者が協力をする行事の有無や内容などについて説明があります。
保護者が関わる行事についてはよく確認しておくと今後のスケジュール調整がスムーズに行えます。
- 子どもが入学式までにできるようになっておくこと
しっかりとあいさつができる、一人で着替えができる、など小学校での生活を送るにあたって必要な事柄があげられます。
上記以外にも、年間行事予定についての確認や外国語の授業についてどのように取り組んでいるかなどが確認できるとより良いでしょう。
入学前説明会は入学式当日に必要な書類の配布や説明などがある、とても重要なものです。
できるかぎり出席するべきですが、やむを得ず欠席する場合は必ず学校側にしっかりと連絡を入れて、重要書類などは後日受け取れるようにしましょう。
基本的には保護者のみの出席ですが、学校によって親子そろっての出席という場合もあるので事前に確認をしておきましょう。
2月~3月
3月になるといよいよ卒園式です。子どもにとって初めての「卒業」という節目なので、しっかりと送り出してあげたいですよね。
これまで過ごしてきた園や先生、お友達とのお別れは寂しいものがありますが、新しい門出としてお祝いしてあげましょう。
幼稚園によっては子どもの卒園式だけではなく保護者の謝恩会があることも。子どもたちが通った幼稚園の日々、保護者もお疲れさまでしたと一区切りつけましょう。
親が入学準備中にやっておきたいこと
入学前の準備は子どもだけでなく親もやるべきことがたくさんあります。
いざ入学という時にあわてないように、やるべきことを確認していきましょう。
必要なもの(学用品等)の準備と確認
入学時に必要なものについては入学前説明会などで学校から説明があるので、それをしっかりと確認しましょう。
ランドセルや学校指定の学用品はもちろん、実は必要なものは他にもあります。一例を以下に挙げますので、参考にしてみてください。
- 学習机
家庭学習の際に使用します。
最近では、低学年のうちはリビング学習をして、子どもの成長をみながら必要なタイミングで学習机を購入するという家庭も増えているようです。
ただし学習をするだけでなく、学用品の収納などにも使えるので、特に1人部屋のない子どもは学習習慣をつけるためにも早めに用意しておいた方がよさそうです。
- 衣類
学校で動き回ることを前提に、動きやすく汚れても大丈夫な衣類を用意しましょう。
また、自分でトイレに行くことを考えてトイレに行きやすい=着脱しやすい衣類が好ましいようです。
ポケットがついている衣類のほうがハンカチやティッシュを携帯できます。
ポケットがない衣類でも、最近ではウエスト部分に着ける「移動ポケット」というものがあるので、それを使ってあげるのも良いかもしれません。
上記のほかに、ランドセルカバーや伸縮するキーチェーンは子どもが登下校する際に便利なグッズです。
また、入学準備用品としてお名前シールやスタンプがあると名前を書く手間が一気に楽になりますよ!
入学までにかかる費用の準備と確認
平成30年度の文部科学省の調査によると、公立小学校では給食や学校外活動で年間平均32万1,281円がかかるそうです。
さらに、入学時は主に学用品に関わるものの購入など、上記以外にも費用がかかります。
具体的にはランドセルの購入(平均40,000円)、体操服上下と紅白帽子(約5,000円)、上履き(約2,000円)、防災頭巾と防災頭巾カバー(約4,000円)、筆箱や鉛筆、色鉛筆、下敷き、のり、セロハンテープなど文房具(約5,000円)、手提げバッグや体操服袋、上履き袋(約3,000円)など。
これらの学用品のほかにも学校によっては算数セットや鍵盤ハーモニカなどの購入が必要な場合があります。
学用品の名前付け
学用品には基本的にひらがなで子どもの名前を書いてあげましょう。
自分の名前が書いてあることで物を大切にする気持ちが育ち、もし落としてしまっても名前が書いてあるから元の持ち主に戻すことができます。
名前つけをする持ち物はランドセル、筆記用具、お道具箱、はさみ、算数セット、体操服と袋、紅白帽子、歯ブラシセット、レインコートなど。
ここで上げたのは一例になりますので、他にも持ち物がある場合は名前を書いておきましょう。
一つ一つ手書きをしても良いですし、シールやスタンプで一気に名前つけをすると入学前準備の負担を減らすことができますよ。
書類関係の作成と整理
入学前の重要な書類については大きくわけて3つ紹介します。
まずは入学通知書です。
はがきまたは封筒に入った書類で送付され、入学式に持参します。
届いたらすぐに住所、氏名、入学先の小学校名、入学式の日時を確認しましょう。もしも間違いがあった場合は教育委員会に連絡し、訂正してもらいます。
万が一紛失してしまった場合はすぐに連絡をして再発行してもらいましょう。
次に、健康調査票です。
これは子どもの健康についてを記入するもので、出産時異常の有無や出生体重、予防接種の履歴や現在の持病、服用している薬などについて聞かれます。
母子手帳を参考にしながら記入しますので、母子手帳の記録も確認しておきましょう。
最後に児童環境調査票です。
自治体によっては名前が違うこともありますが、内容は同じもので個人情報を記入する調査票です。
父母の連絡先や勤め先、兄弟姉妹の学年や友達関係、通学路など。この書類は入学後に配布されてから記入する場合もあります。
学童保育の利用申請
学童保育については、学校への手続きではなく市役所への申請が必要になるため親が積極的に情報収集する必要があります。
利用申請の書類の配布や詳細の説明は各自治体で行われますので、ホームページなどをチェックするとよりスムーズに申請手続きを行うことができるでしょう。
また、自治体の運営や民間の施設など、利用を検討している施設を比較しておきましょう。施設の雰囲気や行っている保育の内容など、前もってみておくと良いかもしれません。
申請期間は一般的に入学前の2月ごろから始まるようです。
申請先や方法は役所の保育課や福祉課など自治体によって変わってきますので、調べて手続き先を確認しておきましょう。
子どもが入学準備中にやっておきたいこと
子どもたちにとって初めての小学校。楽しみな気持ちと不安な気持ちが入り混じっているでしょう。
そんな子どもたちが新しい学校生活で大変な思いをしないためにも、入学前にできることを準備しておきましょう!
正しい生活習慣を身につけさせる
小学校に入学すると、朝起きる時間が早くなったり、着替えなどの支度を自分でする必要があります。
こうした早寝早起きや着替えの習慣は、なかなかすぐに身につくものではありません。
入学してからいきなり始めると、かえって焦りからうまくいかないこともあるようです。そこで、入学までに生活習慣をある程度整えてあげるようにしましょう。
例えば、年長さんの夏ごろから早く寝る習慣をつけ、朝も余裕を思って起きられるようにします。また、着替えや支度を自分でやるといった習慣を身に着けるよう練習しましょう。
小学校に入ってからは、自分で時間割やプリントを見て翌日の支度をすることもあるので、準備を自分でする習慣を身に着けておく必要があります。
こうした習慣が身についていると、小学校に入ってからも自分で準備をして忘れ物を減らすことができます。
時間に余裕をもって支度ができたり、自分でできるということは、子どもが入学するときにも自信をもって新生活を始められることに繋がりますよ。
45分座る
小学校の授業は1コマ45分間です。
それまで椅子に座ってじっとしている習慣のない子どもが、入学してからいきなり45分間座って授業を受けるというのはとても大変です。
しかもそれを朝の8時から14時ごろまで行うなんて、誰だってすぐにはできないですよね。
また、座る習慣は学校の授業だけではなく家庭学習においてもとても大切です。子どもは学校で授業を受け、たくさんのことを学んでその場でわかった気持ちになります。
ところが、実はそれはその時だけのもので、家に帰ってから「復習」をして定着させる必要があります。
この復習のために、宿題が出ます。家庭学習はその子どもの学年×10分が目安とされています。
こちらもまた、入学して一年生になったからといっていきなり家庭で10分座らせ、勉強させるというのは少し無理がありますよね。
入学してから急にはじめるのではなく、幼児期から準備をして家庭でもじっと座って何かをするという習慣をつけてあげる必要があります。
年長さんなら一年生の半分である5分間だけでもじっと座って絵本を読んだり、工作をするなど、その子どもにあわせて少しずつ練習していくと良いでしょう。
時計が読める
学校では、幼稚園などと違って先生がその都度「〇〇の時間ですよ」と教えてはくれません。
区切りとしてチャイムは鳴りますが、基本的には自分で時計を見て行動しなければなりません。
なので、入学までに自分で時計を見て、何時何分が読めるように準備しておきましょう。
時計が読めるということは、授業の始まりや終わりだけでなく休み時間や下校時刻などがわかるようになるということです。
つまり、次に何をするか?いつまでに動くか?などを考えて計画的に動くことができるようになります。
家庭での練習方法としては、針のあるアナログ時計を家において、何か行動をするときに時間の概念を言葉にして教えましょう。
「早く準備して!」と言いたくなってしまうところを、「もう9時になるから準備しようね」と言い換えるようにしてみてください。
ひらがなの文字書きができる
マークやイラストでクラスや誰の持ちものかを示していた幼稚園や保育園とは違い、小学校では下駄箱やロッカーも、文字で書いて場所を知らせています。
ということは、入学時点でひらがなが読めるほうが子どもが苦労をしなくて済むということなんです。
入学説明会などでは「学校で指導をするので、幼児期から家庭でひらがなの訓練は必要ありません」と言われるかもしれませんが、実は入学後クラスの8割の子どもは文字の読み書きがすでにできるそうです。
学校の担任の先生はクラスの大多数に合わせていきますので、読み書きができるという前提で子どもたちの持ち物に名前を書かせたりすることもあります。
ひらがなを全部読み書きさせるのは難しくとも、自分の名前や関わりの強い言葉などは読めるようにしておくと良いでしょう。
トイレを正しく使える
例えば、家庭のトイレは洋式だけど学校のトイレは和式だった場合、子どもはこれまで使っていたトイレと違ってどうやって使ったらいいのかわかりません。
また、家庭のトイレに自動洗浄機能がある場合も、トイレで用を足した後に流すという習慣がないため流さずにそのまま出て行ってしまうかもしれません。
外出先などで和式のトイレを使わせてみたり、家庭の自動洗浄スイッチを切って自分で流す習慣をつけてみたり、トイレの使い方についても練習をしてみましょう。
傘を正しく使える
傘を正しく使うというのは、雨の日に傘をさすということだけではありません。意外と大切なのは、傘を閉じることです。
学校の傘立ては大人数が一緒に使う使用になっています。
その傘立てにうまく閉じられなかった傘を入れておくと、開いた部分に次から次へとほかの傘が差しこまれ、傘の骨が折れてしまうことも。
実はこのケースはよくあることだそうです。傘をしっかりと畳んでくるくると巻いて、テープやボタンを留めて傘を立てられるように練習しておきましょう。
まとめ
小学校入園までのスケジュールはやることが多くて大変そうに見えますが、時期別、親子別にみていくと一つ一つこなしていけそうな気がしてきますね。
入学前は必要書類や学用品といった物理的な準備だけでなく、子どもの生活習慣を整えるなどの準備も必要になってきます。
子どもの準備は入学直前でいきなりできるものではありません。時間をかけて徐々に慣らしていけるように協力してあげましょう。
いよいよやってくる小学校入学、万全の準備をして新しい門出を迎えられるように親子一緒にがんばりましょう!
リトル・ママ認定ライター 鹿野美樹