年齢とともに選択肢が広がり、選び方が悩ましい子どもの習いごと。今回は、「やらせてみたいけど、敷居が高そう」「実際どんなことをやっているの?」というママ達の声が多かったアートや音楽などの芸術系に注目!
アートからプログラミングまで、全国各地で幅広いワークショップを行うNPO法人CANVASの「キッズクリエイティブ研究所」窪村永里子さんにお話を伺いました。
目次
— CANVASさんでは幼児向けにどんなワークショップをされているんですか?
アーティストや専門家を招いて、造形、サイエンス、身体表現、デジタルなどさまざまな分野のプログラムを企画しています。特に幼児期は日常が新しいものとの出会いの連続なので、ひとつの分野に絞らず、幅広いテーマで行っています。
— そもそも”感性”とは、どうやって育まれるものなのでしょうか?
ワークショップを運営していて思うのは、感じる心が何かを作る力になる、ということです。新しい何かに出会ったとき、人は大きく刺激を受けますよね。もちろんそれも感性が育まれるひとつの形。でもそれだけでなく、例えば繰り返しの作業の中からも、育まれるものだと感じています。
CANVASのワークショップをシリーズ化した全12回のスクール「キッズクリエイティブ研究所」の詳細はHPをhttps://canvas.ws/
毛糸をぐるぐる巻いて“鳥が住む木”のできあがり!
新聞紙をひたすら切るこの時間が余白を作ります
— 感性が繰り返しの作業の中から育まれる、というのは意外な気がします。
例えば、造形のワークショップで毛糸をぐるぐる巻いて作品にする、というプログラムがあります。ひたすら巻いていく繰り返しの作業の中から、「あ、そう だった!」「いいことを思いついた」ということが幼児クラスのワークショップで結構起こるんです。
つまり、単調に思える繰り返しの作業を行っているうちにリラックスして、余白が生まれる。それが作る力の土台になっているんじゃないかなと。
— なるほど。余白があるからこそ作る力が生まれる、ということですね。
はい。だからワークショップ中にぼーっとしている子どもがいても、「どうしたの?」とすぐに声を掛けないようにしています。一見何も考えていないようで実は頭の中はフル回転していることも。この後どうするのかな?と見守ることを大切にしています。
ー 感性を育むのは、なぜ幼児期なのでしょうか?
子どもは繰り返しの作業をしながら、何かを作ることが得意です。この「作る、考える、作る」の繰り返しが、自分の考えを引き出し、結果的に感性を育てていると思うんです。こういった頭の使い方は、大人になってから始めてもなかなかできないもので、やはり幼児期から小学生の間に習慣化しておくことが望ましいと思います。
— 子どもの創造力を伸ばすために他に気をつけていることはありますか?
「自由に」という言葉は使わないようにしています。例えば、身体表現のワークショップでは、「折り紙を手のひらに置いて、落ちないように動いてみる」ことから始めます。いきなり「自由に動いて」と言われても難しいですよね。そこから徐々に音楽、照明と足していくと、子どもたちは自然と音楽に合わせて舞うように体を動かします。
身体表現のクラス。苦手だと思い込まないようにすることを大切にしています
ー 自宅だと、つい完成品やサンプルを見せて創作させてしまいます…。
必ずしもオリジナルのものを作ることはないと思います。結果的にサンプルや誰かと似たような作品になったとしても、なぞっていく過程で、何かに気づくことがあればそれでいい。仕上がりではなく、そこに至るまでのプロセスにこそ、しっかり目を向けるのが大切だと思います。
作品の完成よりも、試行錯誤のプロセスから得られる気づきを重視
次の記事では、ミュージカルや三味線など、子どもに勉強や運動以外の習いごとに通わせているママ達に取材!⇒みんなはどんな習い事をしているの?
取材・文/門司智子
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