一時期、ランドセル商戦が白熱化し、メディアの報道などによってさらにそれが激しくなって、「急がないと購入できない」といったデマに保護者が翻弄された時期がありました。しかし現在、オンライン販売の広まりやコロナ禍の影響で、ランドセル購入の時期は分散化し、ピークは無くなっていく傾向にあります。子どもが年中の頃から検討に入る人もいれば、入学前の年明けに購入する人もいる、という状況です。
通常、ランドセルは、年明けから3月までに翌年入学用の新商品の発売を開始し、夏〜秋までに注文を受け工場で製造して、入学までに発送します。これはランドセル工場の生産時期が決まっているからです。しかし、小回りの利くところでは年内いっぱい注文を受けていたり、小ロット生産で1年以上前に受注を終了させたりするケースもあり、逆に定番品などを1年中製造し、通年で購入できる態勢を作っているところもあります。各社ごとに販売開始と終了の時期が違うのです。そのため、ランドセル売場では年中児と年長児が同じ時期に購入する、という光景も見られます。
つまり、「どの時期に買うべきか」ではなく、「目当てのブランドや商品の販売時期はいつ頃か」という視点で早目の情報収集が必要だ、ということなのです。