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「小学校生活のこと」「ママ自身の親との関係は?」人一倍敏感な子ども【HSC】の子育てを語ろう!ママ達の座談会Vol.2

自身のお子さんが人一倍敏感だと感じている幼児~小学生ママ4人による座談会。

 

前回に続き、この記事では「小学校生活のこと」「ママ自身の親との関わりについて」「HSCのいいところ!」を伺います。

参加したのは幼児~小学生のママ4人!

※本文中敬称略
※本記事は専門家の監修による記事ではありません。自分の子どもが“敏感”と感じているママ達の個人的な見解としてお読みください。

小学校生活で困ったこと

HSPの中には好奇心旺盛で外交的な「HSS」の特性を持つ人もいます

——ゆのんさんとスッキーさんはお子さんがすでに小学生ですが、小学校生活はいかがですか?

ゆのん:学校でも、HSCを知っている先生がほとんどいないです。娘にとって必要なのは、学校が安心できる場であることだと感じ、先生にHSCの本をお貸ししました。


トリー:先生たちの反応はどうでしたか?


ゆのん:「気のせいだよ」と言ってきた先生の対応は変わりませんでした。きつい言い方をされた娘が泣いて帰ってきたことや「お母さんが甘やかしているからだ」と言われたこともあります。ただ、変わらない先生もいましたが、理解してくれる先生の方が多かったです。今では学校全体で手厚いサポートをしてくださっています。学校が協力してくれるようになったので、娘の気質について話してよかったなと思っています。


スッキー:まさに娘がしょっちゅう学校を休むようになったことに悩んでいます。相談したり守ってくれたりする大人が学校にいないから、なかなか行けないようです。学校に言えば、少しは解決できるのかな。

——私は元小学校教諭ですが、学級担任と話をする際、養護教諭(=保健室の先生)も交えることをお勧めします。保健室を学校の中の安心な場所、逃げ場にしてもらうためです。学級担任は、30人をまとめるために大きな声を出す場面がどうしても出てきます。HSC気質の子はそれだけでも心がドキドキしてしまうと思うので、学校全体で協力してもらい、安心できる場を確保してもらいましょう。

ゆのん:娘は去年一年間教室に入れず、保健室登校をしていました。先生の雰囲気が怖い、教室はうるさくて嫌だと言い出したので、先生たちに相談したことがきっかけです。隣のクラスで授業を受けることを許可してくださり、居心地の良い場所ならどこでもいいですよ、と言ってくださいました。登校するのは保健室、授業は他の先生と別室で受けることもありました。そういう場があると、救われるのは確かだと思います。

——まずは私たち親がHSC気質を理解し、安心できる居場所になることが大切ですね。良い意味で期待しない、ありのままで良いことを子どもたちに伝え続けていきたいですね。

参加ママたちの自身の親との関わりについて

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―――事前アンケートでは、ママ自身もHSPではないかと思っている方が多いようでした。かつて「敏感な子ども」だったみなさん自身の、ご両親との関りについて伺ってもいいでしょうか。

トリー:私の親は厳しいタイプで、あまり認められずに育ったので、自己肯定感がとても低いです。だから自分の子どもにはそうなって欲しくないと思っています。親の世代はスパルタ教育というのも根強かったので、負の連鎖もあったのかなと。今は発達障がいやHSCも含め、それぞれの個性への理解も深まっていますよね。子どもたちの多様性がもっと社会に認められるようになっていくと良いなと思っています。まずは娘の敏感さを認めてあげたいです。


ゆのん:私は家庭で自分の意見を伝えることができましたが、3才差の兄はそれができないタイプでした。そんな兄に対して、父親が自分の理想を押し付けている部分がありました。兄はそれを全て受け入れてしまう人で、現在うつ病を患っています。兄は小さい頃から優しくて親の言うことをよく聞く子だったので、大人になってからも自分で全部背負い込んでしまったのだと思います。同じ家庭で育っても、元々持っている気質によって苦しんでしまうことがあるのだと感じています。


トリー:私も親の期待を感じて、大人が思い描く理想の私を演じていました。でも自分の世界が広がったタイミングで反抗期がきて、それまで抑えていたものが爆発し、荒れた時期がありました(笑)。HSCは人の期待に応えようと頑張ってしまうので、ありのままを認めてあげたいですね。


ととろ:私自身が学校にいけない時期があったのですが、母はそんな私のことを認めてくれていました。私も同じように子どものことを受け入れてあげたいなと思っています。家という安心安全な場所があるからこそ、外に出ていけると思うので、息子には命に関わること以外はなんでもしていいよと伝えています。

HSCのいいところ!

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——敏感で繊細な感覚を持つHSCだからこそ、「ここがスゴイ!」というところもありますよね。

スッキー:HSCは芸術的なことに興味を持つと聞いて、習字を習わせました。それが大ハマリだったようで、今ではコンクールに出すと毎回好成績で入賞するように!自分が頑張れば成果が出るので、娘の性格と相性が良かったようです。それによって娘の自己肯定感も高まりました。


ゆのん:HSCは団体戦よりも、個人戦を好む傾向があるのかなと思います。私も娘に習字を習わせていますが、一人で黙々と取り組めて成果が出ることがHSCの気質には良さそうです。空間作りが上手で、将来は建築家になりたいと言っています。自分の好きなことや得意なことを見つけられるようになってきました。


トリー:しっかりしているという面もありませんか?私の間違いや忘れ物を指摘してくれることもあります。


スッキー:ありますね!娘は忘れ物をしたくなくて毎朝5時に起きて、1時間かけて学校の準備をしています。ミスを極端に嫌がり、完璧であろうとするから疲れてしまうのかなと。


ゆのん:その通りですね。妹の準備までしっかりしてくれるので、持ち物等は本人に任せることができています。

座談会を終えて

なかなか人には話すことができなかった子どもの気質について語った今回の座談会。誰かが発言する度に、「それ、あるある!」と共感の嵐が巻き起こりました。


5人に1人はいると言われるHSCですが、意外と身近な親子と共感できることが少ないそうで、「今回気持ちを共有できて精神的に楽になった」という感想を多数いただきました。


お子さんのHSC気質で悩むことがたくさんあると思いますが、あくまでも個性の一部です。周りの協力を仰ぎながら、一人で抱え込むことがないようにしてくださいね。

取材・文/今川佳奈

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