妊娠帯を使わないほうがいいケースもあります。以下のような人は注意が必要です。
○高血圧の場合
妊娠中の高血圧は「妊娠中毒症」を引き起こす可能性があります。赤ちゃんの成長が妨げられ、ひどいケースですとママが死亡することも。
重い妊娠中毒症では、妊娠の継続を諦めねばならないケースもあります。
ここで心配なのが、服帯の締めすぎです。大きくなった子宮を背骨の方へ押しつけると、おなかの中の血管や、大動静脈が圧迫されて、高血圧を引き起こすことがあります。
もともと高血圧でない人でも締めすぎには要注意です。高血圧の人が妊娠帯を検討するときには、締め付けのないものを選ぶか、使用することをやめたほうがいいかもしれません。
○体調に不安がある場合
妊娠中に体調が悪くなるのは珍しくありません。腰痛や背中痛だけでなく、めまい、立ちくらみ、悪心など、人によってさまざまです。
妊娠帯は、商品によっては身体を締め付ける作用があるため、体調に不安があるときに使用することによって、症状が悪化するかもしれません。
不安だなと思ったら、服帯を使用するのをやめましょう。
○夏場で暑さが気になる場合
お腹が大きくなるのが真夏である場合も、無理に妊娠帯をしなくてよいでしょう。
安産祈願を押し通し、暑さでダウンしてしまっては元も子もありません。
どうしても祈願したい場合は、妊婦帯ではなく安産のお守りなどを使いましょう。
覚えておきたいことですが、妊婦帯は日本だけの習慣であり、医学的に証明された効果はありません。妊婦帯を使わなかったからといって、赤ちゃんが大きくなりすぎる、難産になるなどということはありません。