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子どもの「お口ポカン」原因や成長への影響、直し方は?【口腔機能発達不全チェックリスト掲載】

教えてドクター

今月の質問『 子どものお口ポカン』

Q. 鼻は詰まっていないのに、よく口が開いています。注意すべき?成長と共に自然と治りますか?

A. 口周りの筋肉が弱い「口腔機能発達不全症」のサインです。気づいた時に声かけしながら、口を使うトレーニングで早めに治しましょう。

近年、テレビを観ている時や何かに集中している時、ポカンと口が開いたままの子どもが多く見られます。

 

この症状は、口腔機能が十分に発達していない、もしくは正常に機能獲得できていない「口腔機能発達不全症」のサインです。口周りの筋肉の弱さが原因で、無意識のうちに口が開くようです。最近ではロウソクの火が吹き消せない、風船ガムを膨らませられない、などのお子さんも珍しくありません。

 

特にこの数年はマスク生活で口が覆われているため気づきにくく、いつの間にか慢性的な口呼吸を引き起こしている可能性があります。今や約5人に1人が口呼吸の症状でもある、お口ポカンやいびきの症状が見られることが分かるデータ(※)もあるほど。マスクを外した時や自宅で過ごす際に、子どもの様子をよく見てみましょう。

※株式会社ロッテ「子どもの口腔機能発達」 に関する意識調査より

 

口腔機能の発達不全チェック

  気がつくと口がポカンと開き、顎が上がる

  鼻が詰まっていないのに、いびきをかく

  強く噛み締められず、柔らかいものばかり好んで食べている

□  食べ物を口に入れてからなかなか飲み込まない

□  5才以上の子どもの滑舌が気になる。

      特に「カ行・サ行・タ行・ナ行・ラ行」がしっかり 言えない

□  食事の際、片側の歯・顎ばかりで噛んでいる

日本歯科医学会のチェックシートを参考に作成

そのままだと何か影響は?

「お口ポカン」の症状は、低年齢の子どもほど割合が高いです。原因は柔らかい食べ物を好んだり、片方の歯ばかりで噛んだりと、日頃からあごを使う習慣が少ないことが考えられます。また妊娠中のママの姿勢の悪さ(スマホ姿勢など)が、お腹の赤ちゃんのあごの発達に影響することも。

 

現在、コロナ禍の衛生意識の高まりから、指しゃぶりやハイハイをさせない方も増えているため、今後も増加傾向になると予測されます。

 

口呼吸は、虫歯や歯並び、口臭の悪化以外にも、中耳炎や副鼻腔炎など鼻疾患も引き起こしやすく、さらには集中力や学習能力の低下も懸念されます。

子どもの「いびき」は要注意

ポカンと口が開く以外に、「食事が遅く、飲み込みに時間がかかる」「滑舌が悪い(5才以上)」などのほか、「いびき」も大事なチェックポイント。

 

いびきは、20才くらいまではかかないのが通常です。鼻が詰まっていないにも関わらず、いびきをかくのは、口呼吸の習慣により、睡眠中も口を開けて呼吸しているから。

 

鼻炎が原因の場合もありますが、日頃から口を閉じていれば、鼻詰まりはかえって起きにくいのです。「鼻が詰まる→口呼吸になる」ではなく、「口呼吸になる→鼻が詰まる」のです。

改善するために家でできることは?

お口ポカンは自然と治るものではありません。歯磨きやお箸を使うのと同様に、正しい口の使い方を教える「口育」が必要です。「舐める」「かじる」「しゃぶる」「全身を使って遊ぶ」などを意識して、口腔機能を高めましょう。

 

離乳食完了後、パンは柔らかいものではなくフランスパン、りんごを皮つきのままかじる、ミニトマトではなく普通サイズを大きくカットする、昆布やスルメなど、噛み応えのある食事を積極的に与えましょう。

 

また、口に入れたものをすぐに流し込まないように、食卓の上に水を置かないなどの工夫も必要です。ほかにもシャボン玉を吹いたり、ガムを噛んでトレーニングするなど、口の筋肉を自然と鍛える遊びを取り入れるのもオススメ。

 

成長するにつれて治るのに時間が掛かるため、できれば6才までに治すのが理想です。

やってみよう!「あいうべ体操」

次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもOK。お風呂に入った時などに、親子で一緒にやってみましょう!

①「あー」と口を大きく開く

②「いー」と口を大きく横に広げる

い

③「うー」と口を強く前に突き出す

う

④「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

べ

親子でできる「ガムトレ」

※ロッテ噛むこと研究部監修

ガムを使って「噛むトレーニング」を実践しましょう!

背筋を伸ばし足を

しっかり地面につける

背筋を伸ばすと、脳が刺激され唾液が出ます。またしっかりと足を地面につけて噛めば、咀嚼効率がアップ!

口を閉じたまま

左右均等に噛む

口をしっかり閉めて噛むと、口を閉じる筋肉の運動に。また舌を左右に動かせば、舌の筋肉の運動にもなります。

自分のペースで

リズムよく噛む

リズムよく噛むと幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが増加!自律神経を整え、精神の安定にも繋がります。
※ガムを出すことが理解できる年齢(3才くらい)から、親の監視の元で与えましょう。

みらいクリニック

今井一彰院長
今井一彰 院長

  診療科目  

内科・アレルギー科・リウマチ科ほか

  診療時間  

◆火〜金曜日 : 9:30〜13:00/14:30〜18:30

午後の予約以外の再診受付は15:00~(火・水・金のみ受付・木曜日午後は休診)

◆土曜日(予約のみ)9:30〜13:00/14:30〜16:30
※すべて受付は診療終了の30分前まで

◆休診:日曜・月曜・祝祭日・木曜午後 

※臨時の休診あり

◆住所:福岡市博多区博多駅東1-13-31 

駅東サンシティビル6F

◆TEL:092-415-2153

取材・文/佐藤理奈

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