子どもも大人も健康であれば感染しても全く問題はないのですが、妊婦さんが初めて感染した場合や妊婦さんの免疫力がひどく低下した場合は、お腹の中の赤ちゃんへの感染(垂直感染)が危ぶまれます。
感染した胎児には、流産・死産、脳や聴力障害などが生じることがありますが、症状も障がいの重さも様々です。そして、お母さんから赤ちゃんへ感染しても何も症状がないこともあるし、生まれた時は問題がなくても、成長するにつれて症状が出る場合もあります。何らかの症状がみられるのは感染児の10-30%程で、特に重要なものは進行性の難聴です。
妊娠中の女性が気をつけなければならない感染症を「TORCH(トーチ)症候群」と言います。Tはトキソプラズマ、OはOther(その他)でリンゴ病の原因となるパルボウイルスや梅毒、Rは風疹、Cはサイトメガロ、Hはヘルペスを指します。
それぞれ妊娠中に初感染すると、赤ちゃんに先天性の障害を発生させる可能性がある感染症です。