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頻繁に「足が痛い」という子ども これは成長痛ですか?【教えてドクター】

リトル・ママ読者モニターの疑問・質問をドクターにインタビュー。今回は子どもが夜間に足の痛みを訴えるという読者モニター田中さんのお悩みを取材してきました。

今月の質問『 子どもの足の痛み』

Q. 夜、眠れないくらい足が痛いと言う時、どうしたらいいの?(6才女の子、 3才男の子のママ)

A. 精神的なプレッシャーなどから痛みを感じることも。抱っこして、痛いという部分を優しくなでて安心させると痛みがなくなることが多いです。

下肢(足)は大きく分けて「①股関節・大腿部」「②膝関節」「③下腿部・足関節・足部」の3つに分けられます。

 

それぞれの部位で代表的な疾患を挙げるとすれば、発熱を伴い①が痛いのであれば、風邪などが原因の「単純性股関節炎」もしくは、肺炎などの細菌が原因の「化膿性股関節炎」。②が痛む場合は、跳躍やボールを蹴るなど過度のスポーツによる「オスグッド病」。これは大体10~15才くらいの成長期の子どもに多いです。そして③の部分では「幼児期外反偏平足」が考えられますが、痛みを伴うことはほとんどありません。


以上が考えられる下肢の主な病気ですが、未就学児くらいの子どもが、下肢の病気が原因で痛いと訴えることはほとんどありません。熱がある、歩こうとしない、食欲がないなどの場合は別ですが、体は元気で、歩く、走る、ジャンプ、片足飛びができるか…などいくつかの確認を行い、特に異常がなければ問題ありません。それでも痛いと訴えるのであれば「成長痛」を疑います。

以上が考えられる下肢の主な病気ですが、未就学児くらいの子どもが、下肢の病気が原因で痛いと訴えることはほとんどありません。熱がある、歩こうとしない、食欲がないなどの場合は別ですが、体は元気で、歩く、走る、ジャンプ、片足飛びができるか…などいくつかの確認を行い、特に異常がなければ問題ありません。それでも痛いと訴えるのであれば「成長痛」を疑います。

「成長痛」とはどんなものですか?

「成長痛」は、体の成長に伴う痛みと思われがちですが、実は心理的なものが深く関係しています。

 

「子どもが夜に足が痛いと泣いて困っています」と来院される方が増えるのが春。春は入園、入学、新学期、引っ越しなど、環境の変化などにより、いつの間にか子どもの心に自然とプレッシャーがかかり、子どもが一番言いやすい表現として足が痛いと言っていると考えています。

 

それに春になると遠足や運動会の練習など体を動かす機会が増え、疲労感も重なって痛いと訴える場合も。実際、冬に子どもの足の痛みが原因で来院する方はほとんどいません。


また下の子が生まれて、自分だけのママではなくなった寂しさから足が痛いと言い出すこともあります。特に3才~小学校低学年によく見られ、昼間は元気に走り回っていたのに、夜になると痛がるのが特徴で、翌日には痛みが治まります。

 

ちなみに15才くらいの成長期に心理的要因で足の痛みを訴える子はほとんどおらず、スポーツなど何らかの負荷がかかって故障するなど、具体的な要因で痛みを伴います。

 

たまに、成長痛は体(骨)が成長している証と思われている方がいらっしゃいますが、そもそも腕や肩など、体全体が成長しているのに、足だけ成長痛があるなんておかしな話。もし小さな子どもが足が痛いと言いだしたら、まずは環境の変化がなかったか、思い返してみてください。

対処法はありますか?自然に治るものですか?

成長痛はママも寝不足になるほど深刻なケースも多いです。もし成長痛かなと思った場合は、まずは抱っこして痛いと言う部分を優しくさすってあげましょう。スキンシップを図ることで安心感を得て、痛みを訴えることが少なくなってくるはずです。


万が一それでも痛みを訴える場合は、病院へ相談しましょう。小児専門の整形外科は全国的に少ないため、家の近くになければ、整形外科を受診してください。

●取材協力

糸島こどもとおとなのクリニック藤井敏男院長

 

社会福祉法人 佐賀整肢学園 糸島こどもとおとなのクリニック/藤井敏男院長

https://ssgitoshima.wixsite.com/itoshima-koc/

取材・文/佐藤理奈

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