運動不足の解消
妊娠中はお腹が大きくなるにつれて、座ったり横になったりする時間が増えるため、妊娠前に比べると運動不足になりがちです。妊婦さんによっては、つわりが落ち着いた後に食欲が増加するケースもあり、体重が増えすぎてしまう場合があります。
しかし、妊娠中の運動不足は、筋力や体力の低下、血行不良、体重増加による妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などのリスクを高める可能性もあります。健康を維持し、安心してお産に臨むためにも、適度な運動が必要だといえます。
マイナートラブルの解消
マイナートラブルとは、妊娠による体の変化に伴う、ちょっとした不調のことです。
お腹の重みや、妊娠中に分泌されるホルモンの影響により、妊婦さんの体に様々な症状があらわれます。
マイナートラブルの例として、
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- ・便秘
- ・腰痛
- ・尿漏れ、頻尿(トイレが近くなる)
- ・手足のむくみ
- ・動悸や息切れ(軽度のもの)
- ・胸の締め付け感
などがあります。
体を動かすことで血行が良くなり、むくみや疲労感が解消されます。また、筋肉を動かすことで、腰痛や肩こりの改善や予防になるなど、妊娠中の適度な運動は、マイナートラブルの解消にもつながります。
太り過ぎの防止
妊娠中に体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクが高くなりますが、適度な有酸素運動は、これらのリスクを減少させるという報告があります(日本産婦人科学会ガイドライン)。 体重管理には食生活も必要ですが、同様に、運動によるコントロールも必要です。
ストレス発散
妊娠中は何かと心配事がつきものです。日々変わっていく体や、妊娠にともなう生活環境の変化などにより、気持ちが不安定になることも珍しくありません。妊娠中に体を動かすことで気分転換ができた、楽しく過ごせた、という方も多いです。妊娠中の精神的ストレスの解消にも運動が役立ちます。
出産に向けての体力作り
母子共に無事に出産を迎えるためには、体力が必要不可欠です。さらに産後の体の回復や、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話は、予想以上にエネルギーを要します。そのため、妊娠中から無理のない範囲で運動を継続し、持久力や体力をつけておくことが重要です。