福岡の小児歯科医院「KiD’s 歯科 べふ」の下飛田道子院長による連載コラム「とび先生のキッズ歯科」。今回は前歯が永久歯に生え変わるまでのお口ケアについて聞きました。
赤ちゃんの乳歯は、生え始めてからの約3年間で20本が揃います。一本生えてくるたびに感動を覚え、お子様の成長を実感することでしょう。と同時に、磨いてあげたくてもなかなか磨かせてくれないジレンマを感じているお母さまも多いと思います。歯が生え、上下の噛み合わせができあがっていくと、顎も成長して「食べる」機能、「言葉を話す」機能も発達していきます。
この時期の一番の心配事がむし歯です。もし、むし歯菌に感染したとしても、『歯』『むし歯菌』『甘い食べ物』で表される“3つの輪”が揃わなければ大丈夫です。つまり、『歯』の質を強化するためのフッ素塗布や、むし歯になりやすい奥歯の溝を埋めるなど予防的な処置を行い、『甘い食べ物』を取りすぎないように心がけ、『むし歯菌』が生んでいる歯垢を落とすために歯磨きをすることが大切です。
この3つの輪に『時間』を加えた“4つの輪”という考え方もあります。歯の表面が酸に侵される時間を短くするために、食べ物をだらだら食べることはやめ、食事やおやつも食べる時間を決めましょう。
何かを食べた後には歯磨きをするのが一番理想的ですが、できない時は最後に水やお茶を飲んだり、軽くうがいをしたりするだけでも十分効果がありますよ。むし歯は感染症で、生活習慣病ともいわれます。むし歯になりにくいお口の環境をキープする生活習慣を心がけることで、むし歯は予防できるのです。
乳歯が生え揃ってから約2年後、年長さんになる頃にはいよいよ下の前歯がグラグラし始めます。大切な永久歯の登場です。一番奥の乳歯が生え変わる12才までの間に、お口の中は大きく変化していきます。
早いお子さんでは小学校に入学する頃になると、乳歯の奥歯の後ろにいわゆる「6歳臼歯」といわれる最大の永久歯が生えてきます。「6歳臼歯」は噛む力が大きく溝も深いため、生えてくるのに時間がかかり、むし歯になりやすいのです。お母様の仕上げ磨きが必須な歯ですね。横から歯ブラシを差し込むようにして、念入りに1本ずつ磨きましょう。
小学2年生頃には上下の前歯4本が生え変わります。乳歯よりも長い歯なので、歯ぐきの境目には歯ブラシが届きにくく、歯肉炎になりやすい部分です。口臭の原因にもなり、たまに歯ブラシが当たると出血して大騒ぎ、なんてことも(笑)。磨いていれば、出血しなくなるのでご安心を。親子でお口の中の変化を確認しながら、一生使う歯を大切に育んでいきましょう。
「お口の中を綺麗に保つこと」は感染症の予防になるだけでなく重症化を防ぐためにとても大切です。毎日の手洗い・うがいの習慣に加え、歯磨きも頑張りましょう。
KiD’s 歯科 べふ下飛田道子先生
福岡市城南区鳥飼5-2-30 凱旋門ビル1F
http://www.kidsshika-befu.com/
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