福岡の小児歯科医院「KiD’s 歯科 べふ」の下飛田道子院長による連載コラム「とび先生のキッズ歯科」。今回は乳幼児の歯ぎしりについて教えてもらいました。
目次
大人でもよく見られる「歯ぎしり」。睡眠中に起こりやすいため、自分ではなかなか気づきにくく、家族に指摘されて気にされている方も多いと思います。
なぜ歯ぎしりをするのか医学上の原因はわかっていませんが、ストレスや緊張などの感情が原因で起こることが多いと言われています。上下の歯のかみ合わせが悪く、一部だけ他の歯と強く接触している場合にも起こることがあります。
就寝時に多くみられますが、日中でも何かに集中していたり、重い物を持ったりするときに歯を食いしばるのも歯ぎしりの一つです。寝ている時と違い自分でも気をつけることができるので、やらないように心がけていきましょう。
歯ぎしりにより、歯が摩耗したり、欠けて痛んだり、しみたりする場合が多く、歯を支えている歯肉や骨にも悪影響を及ぼします。また、顎への負担が大きいと、顎関節症を起したり、頭痛や肩こりなどの症状が出たりすることもあります。
歯ぎしりの症状を改善するには、ストレス解消と質の良い睡眠をとる環境づくりが大切です。直接的には、歯医者さんで噛み合わせを調整してもらったり、睡眠時に装着するマウスピースを用いて、上下の歯が当たらないようにしたりして、顎への負担を減らしていく方法があります。
赤ちゃんも歯ぎしりをしますが、大人のようにストレスなどが原因ではなく、成長過程で起こる現象がほとんどです。寝ている時だけでなく、日中でも多くみられます。
原因は、歯が生えるムズムズ感や、歯が生えてきて嚙み合わせの変化が起こるために噛みやすい場所を探ろうとしている生理的現象なので、心配ありません。
とはいえ、実際には大きな音がすることもあり、心配される親御さんも多いはず。寝ている赤ちゃんを起して無理にやめさせなくても、歯が生えそろうにつれて、自然におさまっていきます。
但し頻度として多くはないですが、乳幼児もストレスからくる歯ぎしりをすることがあります。まだうまく言葉で気持ちを伝えられず、かまってもらえない寂しさがストレスとなることもあります。お子さんとのスキンシップの時間が、ストレスによる歯ぎしりの一番のお薬となるでしょう。
KiD’s 歯科 べふ下飛田道子先生
福岡市城南区鳥飼5-2-30 凱旋門ビル1F
http://www.kidsshika-befu.com/
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