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離乳食の完了期はいつごろ? 離乳食完了までの流れについて解説

1才頃になると、大変だった離乳食もそろそろ卒業かな?と家族で同じ食卓を囲める事を楽しみに思うママも多いのではないでしょうか。

 

でも、具体的にはいつ頃が完了期?離乳食を卒業したらもう大人と同じメニューで大丈夫?とまだまだ心配事は尽きませんよね。子どもの味覚形成や、発育のためにも、離乳食から幼児食への移行を丁寧に進めて行くことはとても大切です。

 

そこで今回は離乳食完了期の目安と進め方について解説していきます。ぜひこの記事を読んで残りの離乳食期を大切に過ごしてくださいね。

「離乳食の完了」ってどういうこと?完了期はいつごろ?

「離乳食の完了」とは、形ある食べものをしっかり嚙み潰せて、1日に必要な栄養素の大部分を母乳やミルク以外の食事から摂れるようになることを言います。この頃になると、朝、昼、晩の3回食で食べられるメニューのバリエーションも広がり、家族一緒のメニューで食卓を囲めるようになってきます。

 

時期はだいたい12ヵ月から18ヵ月頃。ただ、子どもの成長は一人ひとり違うので「必ず1才半までに離乳食を完了しなければ!」とは思わずに、しっかりもぐもぐできて3回食にも慣れてきているかな?と様子を見ながら子どものペースに合わせて少しずつ進めていきましょう。

離乳食が完了したら大人と同じメニューでいいの?

3回食にも慣れて、栄養素の大部分を食事から摂れるようになってきたら、大人と同じように主食、主菜、副菜と献立のバランスも意識してあげましょう。

食材の大きさや固さには工夫が必要

離乳食が完了しても咀嚼力はまだ大人と同じではありません。全ての乳歯が生えそろい、咀嚼機能がしっかり整うのは3才頃と言われています。それまでは噛みやすいように切り方や、大きさ、調理時間などを工夫してあげましょう。子どもの口の大きさを想像しながら食材を切ってあげることがおすすめです。

塩分にも注意

また、内臓もまだまだ発達途中。大人と同じ食事では塩分が多すぎて体に負担がかかってしまいます。「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)で定められている1~2才児に必要な塩分量は、1日3g(1食あたり1g)です。

*日本人の食事摂取基準(2020年版)-厚生労働省より

 

以下によく使う調味料の塩分1g当たりの量を少しご紹介するので調理の際の参考にしてみて下さい。

◎塩分1g当たりの量

食べられる食材は大人と同じものも増えてくるので、大人の味付けをする前に少し取り分けて薄味で味付けをすれば、献立も立てやすくなります。

離乳食完了期の進め方

それでは、実際の離乳食完了期の進め方をご紹介していきます。

朝、昼、晩の3回食にする

完了期に入り3回食にも慣れてきたらできるだけ家族そろって食卓を囲むようにし、食事時間も意識していきましょう。例えば8時、12時、18時などできるだけ毎日食事時間を同じにすることで規則正しい生活を身に付けることができます。同じ時間に食事をし、お腹をすかせるリズムを作ることで食事が美味しく進むようにもなります。

 

また、まだ1回の食事で1度にたくさん食べられない時期でもあります。3回食が定着してきたら10時、15時など1日2回のおやつ(捕食)も用意してあげましょう。特に小食の子ほどこのタイミングでの栄養補給を意識してあげたいものです。おやつといっても甘いお菓子ではなく、

などタンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養を補えるものを用意してあげましょう。

噛む練習をする

完了期になると、奥歯以外の歯は少しずつ生えそろってくる時期になります。子どもの様子に合わせて食材の固さを工夫し、舌、顎、唇を動かす練習をしていきましょう。

 

固さの目安は柔らかい肉団子やおやきなど前歯で嚙みちぎれるものがおすすめです。弾力の強いものや固いものは上手に噛めずに丸のみの原因にもなってしまうので注意が必要です。

〜お魚料理がおすすめ!〜

豚肉や牛肉などのお肉は固くて噛みにくく、まだこの時期は苦手としやすい傾向があります。反対に煮魚などのお魚は噛みやすくておすすめです。白身魚から始めたお魚も完了期頃になると青魚もOKとなり、食べられるお魚の種類も増えてきます。よく噛むことは栄養をしっかり消化吸収するためにも欠かせません。ぜひ積極的にお魚料理を取り入れていきましょう。

子どもの「自分で食べたい!」を尊重する

完了期に入る1歳前後から、自分で食べ物に手を突っ込んだりスプーンを持ちたがったりと、食べることに興味を持ち始めるようになります。周りの大人が食べている姿を見て、自分もやってみたい!という気持ちが芽生えてくるのです。

 

とは言ってもほとんどをこぼしてしまったり、手やテーブルはあちこち汚れるのでママは本当に大変!しかしここで叱ってしまうとせっかくの「自分で食べたい!」の気持ちをつぶしてしまいます。

 

まだまだ上手に食べられなくて大丈夫。この時期はこぼしてしまう分も考慮して盛り付けてあげるくらいの気持ちで、食べたい意欲を積極的に認めてあげて下さいね

手づかみ食べを楽しませてあげる

自分で食べる手段として、手づかみ食べは子どもの脳の発達にもとても大切です。スプーンを片手に持ちながらも反対の手で手づかみ食べをしている、ということも多い時期です。

 

おにぎりや豆腐ハンバーグ、パンケーキなどいろいろな手づかみレシピに挑戦してみましょう。バナナや柔らかく茹でたにんじんなどの野菜も取り入れやすくておすすめです。

叱らない

1才頃の食事の時間は本当に大変ですよね。日々の育児に追われヘトヘトになっていると、ママは食事時間が憂鬱になったり、時には「なにやってるのー!」と叱りたくなることもあるかと思います。

 

でもこの時期は、好き嫌いがあったり、食べむらがあったり、お茶碗をひっくり返してしまったりするのも当たり前のこと。少々のことは「今だけのこと」とおおらかな心で見守っていて大丈夫です。

 

楽しく笑いながら食卓を囲むことで栄養の吸収率も上がると言われています。食事=楽しい時間であることを大切にし、食べる意欲を育んでいきましょう。

離乳食を食べてくれない時はどうしたらいい?

せっかく作った離乳食を食べてくれなくてがっかりすることもありますよね。食べないことで発育に影響するのではないか、と心配になったり・・・。

 

赤ちゃんは本能的に初めてのものに抵抗を感じやすく、食べないことはよくある事です。その子の個性だと受け止め、叱ったり無理強いしたりはせずママが心穏やかに過ごせるように、食べない理由と対策を知っておきましょう。

完了期のワンステップ前「離乳食後期」に戻ってみる

食事を受け付けない時は、食材の固さや調理法がまだ成長に合っていないのかもしれません。年齢や月齢にとらわれず、あくまでも子どものペースに合わせていきましょう。まだ早かったかなと感じた場合は後期に戻って柔らかさや大きさを見直してみましょう。

原因を探ってみる

赤ちゃんにとってまだまだ初めてのことばかり。初めて見る食べ物、初めての味、初めての形状に対して拒否反応を示すことは無理もありません。ただ、食べないからといって”苦手”と決めてしまうのもまだ早いです。まずは食材に親しむ事を大切にし、食べなくてもちょこちょこと食卓に出す機会は残しておきながら、少しずつ食材に慣れさせてあげることから始めましょう。

 

また、子どもも大人と同じようにその日によって気分が違うものです。大人は「体のために栄養をとらないと!」と頭で考えて食べることができますが、子どもはまだ本能のままです。お腹がすいていなかったり、遊びに夢中だったり、なんとなく気分が乗らなかったりと、どうして食べないのかな?とよく観察していると、少しずつその子の食べない特徴も見えてきますよ。

「ま、いいか」の気持ちも大切

特に自我が芽生えているこの時期はちょっとしたことで食べたり食べなかったりするものです。食べてくれないとどうしても心配になったり焦ったりしてしまいますが、神経質になりすぎないことも大切。「ま、いいか。おなかが減ったら食べてくれる」くらいの気持ちでゆっくりと見守ってあげましょう。

まとめ

離乳食完了期は、まだまだ「食べること」を少しずつ習得していく時期です。ママは他の子と比べてしまうこともあるかもしれませんが、今回ご紹介した進め方もあくまで目安のひとつ。

 

その子に合ったペースで進めていくことが一番大切です。家族で楽しい食卓を囲み、生きる原動力である食べる力を大切に育んでいきたいですね。

リトル・ママ認定ライター 秀田 エミ
(管理栄養士資格保有)

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