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産後うつはママだけじゃない?パパのメンタルクライシス
- 2021/8/20
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- takaishilma

近年、パパにも“産後のうつ状態”があると言われており、「パタニティブルー」とも呼ばれています。産後のメンタルヘルスの変化はママだけの問題ではありません。妊産婦や父親のメンタルヘルス、父親の家事・育児に関する研究を手掛ける竹原健二先生にに詳しく聞きました。
パパもプレッシャーを抱えています
「イクメン」の言葉と共に、この10年で家庭におけるパパへの期待が大きくなりました。家事や育児に積極的に関わり、ママへのサポートが期待される一方で、疲弊しているパパも時折見受けられます。仕事から帰宅後や休日も家事育児を行うなどの時間的な多忙さに加え、子どもの夜泣き、家事についてのお互いの不満など、様々な負担が総合した結果と言えます。
笑顔で子育てできる環境を作ろう
産後はパパにとっても大変な時期です。ママを支えるはずのパパが倒れると、ママの負担はさらに増えて悪循環に。社会的に産後のママへのサポートが様々あるのに対し、パパへのサポートはほとんどないため、早急な対策が求められます。
また「仕事をする=家庭を守る」と考える男性は多く、育休や時短勤務などでキャリアへの影響を心配する声も少なくありません。職場の子育てに対する理解も含めて、「家事育児を共に行う人(パパ)を支援する環境」を整えることが重要です。
一番大切なのは、大変な子育ての時期を、家族で楽しく前向きに過ごすこと。もしパパの様子がおかしいと感じたら、夫婦で一緒に休んだり、早めに保健センターや心療内科などに相談することも考えてみましょう。
妻の出産後、パパたちの心境の変化(体験談)

パパシーさん(仮名)35才
2才、5才、8才のパパ
育休:3人とも取得
「何をやっても泣き止まず役に立てない無力感」
Q.子どもが生まれる前は?
Q.実際に生まれてどうでしたか?
Q.どうやって解決しましたか?
祖父母の家や子どもプラザなどに出かけた際、我が子が自分から離れない姿を見て、信頼されていることを実感して自信が持てました。また先輩パパたちも同じような経験をしていることを知り安心しました。
Q.同じ悩みを持つパパに伝えるとしたら?

ベクトリューさん(仮名) 37才
0才、2才、5才のパパ
育休:3人目で初めて取得
「必死にやっても"私のことを考えていない"と言われ…(涙)」
Q.子どもが生まれる前は?
Q.実際に生まれてどうでしたか?
Q.どんな気持ちでしたか?
Q.どうやって解決しましたか?
Q.同じ悩みを持つパパに伝えるとしたら?
夫婦で大切な子育て期を乗り越えるには?
家事の考え方を変える
『 家事への固定概念を捨てる 』
家事育児は“やれる方がやる”
『 相手への “ありがとう”を忘れずに 』
リモートワークを上手に活用
『 働き方が選択できるなら、
子育て中はリモートが◎ 』
竹原先生よパパママへメッセージ
ママへ
『 パパにとっても大変な時期。
ほかのパパと比べないで! 』
ママが大変なのはもちろんですが、パパになったプレッシャーや責任のある仕事など、見えないところで実はパパも負担を背負っています。何もしないパパは論外ですが、パパのやった家事が自分のやり方と違うからといって、怒ったり、違いを指摘したり、また、ほかのパパと比べて非難したりすると、パパはやりにくくなります。お互いねぎらいあって乗り越えてください。
パパへ
『 できる限り時間を作って、
子どもと過ごす“今”を大切に 』
政府もパパの支援に向けて法改正
お話を聞いたのは

竹原健二先生
プロフィール
筑波大学大学院博士課程修了。母子保健および国際保健の疫学・公衆衛生が専門。 妊産婦及びそのパートナーである父親のメンタルヘルスや、父親の家事・育児に関する研究を複数手がける。現在、厚生労働省の父親支援に関する研究班代表。3児のパパ。
取材・文/佐藤理奈