Q. 子どもが嘔吐しやすい体質です。お家でできる対処法やケアを教えてください。
A. 症状が軽いなら吐き気が治るまで絶食して水分を少しずつ摂取しましょう。繰り返し吐く場合は早めに病院を受診してください。
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幼い子どもが嘔吐すると、親御さんはびっくりしますよね。嘔吐は何らかの原因により延髄の嘔吐中枢が刺激され生じます。
口からミルクがたらたら流れる溢乳(いつにゅう)と混同されるため区別が必要です。原因は様々であり、年齢や食事との関係、ストレスの有無、経過の長さ、反復性、吐き方や吐く量、嘔吐以外の随伴症状から判断していくことになります(下表参照)。
原因となる病気も多く、下表に記載されていないもので新生児の乳児消化管アレルギーや食物アレルギーによるアナフィラキシーなどもあります。
ほとんどの場合は表内の「よくある(頻度の高いもの)」が考えられますが、まれに怖い病気が潜んでいることも。原因をはっきりさせるには親御さんのみで判断するのは難しいため、次の対処方法を見て受診の目安にしてください。
嘔吐した際は吐物を誤嚥する可能性があるため、顔を横に向け、吐物をタオルなどで拭き取りましょう。そして、汚れた体、衣服、寝具をきれいにし、次の嘔吐の準備をしてください。洗濯は、感染症の可能性があるため他のものとは分けてください。
その他の症状があるかどうかもチェックしてくだい。熱、便の状態(下痢、血便)、腹痛、腹部膨満、頭痛、耳痛などです。嘔吐以外の症状がはっきりしている場合は病院を受診してください。嘔吐以外の症状が軽いか、無い場合には様子を見ましょう。繰り返し吐く場合は早めに病院を受診してください。
嘔吐後、すぐに水分を摂ると胃に負担がかかり余計に吐いてしまう事があります。最後の嘔吐から30~120分ぐらい時間をあけ、落ち着いたら1回10~20㎖の少量を、10~30分毎に少しずつ与えてください。5回摂取後も吐かなければ飲み物を2倍ずつ増やしていきます。飲み物は常温の経口補水液、乳児であれば母乳やミルクが好ましいです。
食事は水分摂取が可能になり落ち着いてから。最初はゼリーやおかゆ、うどんのような消化が良く水分が多めのものから始めてください。脂っこいものや生ものは症状が落ち着いてからも数日は控えましょう。
夜間・休日であれば、症状次第ではやむを得ず吐き気止めを使用することになります。ただし、副作用もあるため頻回の使用は避けましょう。
繰り返し吐く、吐物が緑色・血が混ざっている、血便や黒色便、間欠的(良くなったり・悪くなったりを繰り返す)な激しい腹痛を起こし声をあげて泣く、排尿が半日以上ない、意識障害がある時は、夜間休日救急外来をすぐに受診しましょう。
内田こどもクリニック
日本小児科学会 専門医
内田 理彦 副院長
💬 平日10:00~12:00、13:30~17:00に当院2階で無熱外来を行っています。乳幼児健診、予防接種、定期薬処方の方は安心して受診してください。
診療科目
小児科
受付・診療時間
◆平日 9:00~12:00/13:30~17:30
※夜間の急変に備え20:00~20:30(月~金)夜間診療の受付をしています。
◆土曜 9:00~14:00
◆休診 日曜、祝日
院長経歴
2010年 北里大学医学部卒
2013年 九州大学病院 小児科入局
2019年 内田こどもクリニック 副院長
◆住所:福岡市城南区別府1-21-21
◆TEL:092(844)2730
取材・文 / 井みどり
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