妊娠、出産によって起こった体の変化は、すぐに元の状態には戻りません。妊娠前の状態に戻るまで、通常6~8週間かかるといわれています。この期間を産褥期といい、十分な休息が必要です。
10ヵ月の間赤ちゃんを育くみ大きくなった子宮は、産後徐々に小さくなって3~4週間で妊娠前の状態になります。子宮回復のバロメーターになるのが後陣痛と悪露です。子宮が元に戻ろうと収縮するときの痛みを後陣痛といい、出産直後から3日目くらいまでがピークで次第に落ち着いてきます。
また産後に性器から出る分泌物が悪露(おろ)です。胎盤がはがれた部分からの血液やリンパ液や粘膜などが混じったもので、出血量は徐々に少なくなり、色味もだんだんと薄くなってきます。細菌が入らないように、産後1ヵ月間の入浴はシャワーのみで済ませる方がいいでしょう。寒い時期だと風邪をひきやすくなるため十分に気を付けましょうね。
産後は気持ちが高ぶってしまい、勢いで動き回ってしまうこともあると思います。自分では大丈夫だと思っても、体はまだ回復していません。この時期に無理をしてしまうと元の状態になるまで時間がかかり、今後の生活に支障が出てしまいます。身の回りのことは家族に任せて、産後はとにかく安静に過ごして疲れた体と心を休めるようにしてください。子育ては体力勝負。これから赤ちゃんと楽しく過ごすために、休める時に休んで体力を蓄えましょう。
また、睡眠不足などから、産後の疲れがピークになりやすい時期でもあるため、外出するとしても無理は禁物です。