帝王切開出産 行き場をなくした思いを語って

大切なのは“産み方”より“育て方”

帝王切開で出産するママは5人に1人。理解が広がる一方で「楽な方法」などといった誤解も少なくなく、何気ない一言に傷ついてしまうママも。そんな心のケアを行っているのが “帝王切開カウンセラー”の細田恭子さんです。

3度の帝王切開体験談に大反響

「私自身、3人の子どもを帝王切開で出産しました。産後5年間くらい、自分の出産についてモヤモヤした思いを持ち続けていました」と細田さんは話します。
 しかしある時「子どもの成長はあっという間。思い悩んでいる間にも、日々違う笑顔を見せてくれるのだから、子どもの今をしっかり見つめよう。もう産み方にこだわるのはよそう」と思えるように。流産を経験したことも、心の転換に大きな影響を与えたそうです。

 細田さんが2000年に「3度も帝王切開した人ってなかなかいないはず」とホームページに自身の体験談を載せたところ、想像以上の大反響が。

 「帝王切開のママ達は、同じ思いを話す場を探しているのだと痛感しました」。

 09年からは定期的に、お産を振り返る「帝王切開ママの会」を開催し、また、そこで出た当事者の声を「帝王切開講座」として妊婦さんや産後女性の支援者に届けています。

近い存在からの一言に傷つく

 細田さんは「ママ達にとってつらいのは、夫や実の母親、義母や友人など理解してくれると信じていた人から言われる悲しい一言」だと言います。

 「近い存在の人に言われると逃げ場がなくなってしまう。ましてや、産後はホルモンバランスが不安定で、ことさら傷つくんです」。

 また、頼りたい存在であるはずの医療者からの配慮のない言葉に傷ついたというママも。

 言葉だけではなく、「家族に立ち会ってもらい、手を握ってもらって…というお産を思い描いていたのに、実際は『手術が怖かった』『全裸で恥ずかしかった』など、自分のお産にマイナスイメージを持ってしまい、そのギャップを受け入れられずわだかまりになってしまっているママもいらっしゃいます」。思いを吐き出せずに、誰かと話したくても、どこへ行けばいいかわからず、傷ついた心を持ち続けるママは少なくないそうです。

帝王切開ママの声

お産を振り返り自分を見つめて

「帝王切開ママの会では、お産を振り返り、何が嫌だったのか、どんな言葉に引っかかっているのか、絡まってしまった糸をほどく作業をしています。途中で泣いてしまうママもいます。それでも、今まで心の奥にしまい込んでいた自分のお産とまっすぐに向き合い、吐き出し、心に刺さったトゲを抜いていく。そうすると、そこに埋もれていた『良かったこと』を思い出せることもあります」。  

 思いを言葉にして出していくうちに、自分のお産へのマイナスイメージがガラリと変わることがあるそうです。

 「誰に何を言われても、自分が頑張ったって知っているから大丈夫!大切なのは育て方です。産み方にこだわって立ち止まっている方がいたら、『子育ては“期間限定”ですよ』と伝えたい。

 子どもはママが悩んでいる間もどんどん大きくなります。だから今、しっかりと子どもの成長を見つめてください。痛い思いをして大きな傷を作って、命がけで産んだ尊い命なのですから。

 帝王切開のお腹の傷は、あなたの“勲章”です」。

帝王切開ママの会レポ

「ママになって、話す時間も聞いてもらう時間もなくて、行き場をなくしてしまったお産についての思いを、一旦机の上に出しましょう。その思いを置いて帰るのも、持って帰るのも、自由ですよ」。助産院のゆったりとした集会室に集まった3人のママ達に、細田さんは語りかけました。

帝王切開ママの会

産後半年のママ

逆子で帝王切開の予定でしたが、破水により緊急帝王切開に。何が起こるのか不安で怖かったのに、きちんとした説明もなく、思いを受け止めてもらえず自分だけが置き去りのまま手術が進んでいったことがとてもつらかった。2人目も欲しいけど、モヤモヤした気持ちを手放さないと進めないと思い、参加。

「『無事に生まれたからいい』だけでは納得いかないから苦しかったけど、ネガティブな感情だって持っていていいんだと思えました」

産後2年のママ

強い陣痛と処置で痛みに苦しんだ後、緊急帝王切開に。自然分娩への思いと、痛みや怖かった体験が心から消えないまま、2人目の出産を控え、3度目の参加。

「わだかまりをそのままにしていたら、子どもや夫にいびつな形で出てしまうような気がして、ここから脱却するために突き詰めていこうと思っています。会に参加する度に自分の思い、答えは変わる。話すことで『今自分がどの状態にいるのか』を確認できるんです」

産後4ヵ月のママ

帝王切開になるなど全く予想していなかったので、立ち会うつもりでいた家族に気を使った。産後は友人に出産報告をするのに気持ちが追いつかなかったり、出産の話を聞いただけで涙が出たりしていた。

「泣かなくなりました。出産の思い出を『終わったこと』として封印するのではなく「経験したこと」と受け止められるようになった気がします。細田さんに『“出してもらった”じゃなくて自分で産んだのよ』と言われてうれしかったです」

帝王切開カウンセラー細田恭子先生

※「帝王切開ママの会」の詳細は細田さんのブログ「くもといっしょに」

 https://ameblo.jp/withkumo/をご確認ください。

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