取材協力:おかもと小児科クリニック(福岡県福岡市東区) 岡本茂樹理事長
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アデノウイルスは、鼻や喉から入って、扁桃腺や気道に感染するウイルスです。
約50種類の型があり、それぞれの型によって症状が異なりますが、喉の痛み(咽頭炎)、頑固な発熱、目の充血(結膜炎)が特徴。中でも子どもに多くみられるのが「咽頭結膜熱」と「流行性角結膜炎」です。前者は喉と目が赤くなりますが、後者は目だけに症状が現れます。
「咽頭結膜熱」は、夏にプールを介して流行することから「プール熱」、「流行性角結膜炎」は「はやり目」とも呼ばれていますが、ウイルスは目や喉にいるため、唾液・涙・便などからもうつり、季節を問わず発症します。
39~40℃の高熱が4~5日続き、喉は真っ赤になり痛みが強く、目も赤くなります。さらに頭痛、吐き気、腹痛、下痢を伴うことも。インフルエンザと違って、高熱の割には意外と元気であることも特徴です。
目やにや目の充血など目に症状が現れます。通常、片目から始まり、両目に広がります。
アデノウイルスには、インフルエンザに対するタミフルのような有効な抗ウイルス薬がありません。
そのため、自然に症状が治まるのを待つしかなく、治療は対症療法が中心になります。
高熱が続くのなら解熱剤、喉の痛みには抗炎症剤、目の充血には目薬などが処方されます。
アデノウイルスは感染力が強いため、家族間や学校・園などで一気に拡がることも少なくありません。
マスクをする、タオルは共用しない、玩具などを触ったら消毒する、手をきれいに洗う、などできる限り気をつけましょう。
また、「咽頭結膜熱」と「流行性角結膜炎」は、学校伝染病として出席停止の基準が定められており、高熱や目の充血などの症状が治まって2日後までは出席停止となります。
通常は4、5日ほどで治まるので、1週間ほど休むケースが一般的。
高熱が長引いたり、嘔吐や痙攣を伴ったりする場合は、髄膜炎や肺炎などに重症化している可能性もあるので、その際は早急に受診しましょう。
(取材・文/門司智子)
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