取材協力:さわらぐち胃腸肛門クリニック(福岡県福岡市南区) 中川元典先生
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便秘には、「何日排便がなければ便秘」というような定義はありません。
毎日排便があっても、「すっきり出た感じがしない」「便が出るときに痛い」など排便に困難を伴ったり、不安やストレスを感じたりする状態であれば“便秘”ですし、仮に毎日排便がなくても、気持ちよく排便ができているのならば、“便秘”ではないのです。本来、便とは体内で消化されない不要なもの(老廃物)です。
不要なものが少ないと、便の量は少なくなり、結果として便が毎日出ないというのは、不自然なことではありません。
「ウンチが出ていない」と必要以上に神経質になり過ぎないことも、便秘解決のポイントかもしれません。
子どもの便秘には、排便自体への恐怖心から起こるケースが多くみられます。
特に2~3才の頃は、母乳やミルクから離乳食、幼児食へと食事の内容や量が変わり、腸内環境も未熟なこともあって、便の硬さが不安定になりがちです。
さらに、トイレトレーニングの時期とも重なるため、トイレで排泄することへのストレスや失敗することへの不安から便意を我慢してしまうことも少なくありません。
それらが繰り返されると腸の中で便が硬くなり、なかなか出なくて肛門を傷つけ、痛みを感じると排便自体を嫌がるようになり、さらに便秘が悪化してしまうことがあります。
便秘の予防には、「ウンチが出るって気持ちいい!」という成功体験をさせてあげることが第一です。
浣腸で出す、という方法もありますが、浣腸は排便の即効性はあっても腹痛を伴います。
場合によっては子どもの排便への抵抗感が増してしまい、ますます便を出すことを怖がってしまうので、まずは、腸管内の水分量を増やして便を柔らかくする作用のある「酸化マグネシウム」や「モビコール」などを使うことをおすすめします。
便に直接作用する薬なので、繰り返し使っても効果が下がることはありません。
専門医に相談しながら服用して、快便を感じ、覚えてもらうことを目標にしてください。
日々の生活では食事の量をしっかりと取り、またイモ類や海藻類・大豆・野菜などの食物繊維を無理のない範囲で取り入れるのも、もちろん大切なことなのでお忘れなく。
(取材・文/門司智子)
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