インスタグラムに育児漫画を投稿し、フォロワー11.9万人の人気漫画家、はなゆいさん(@yuihanada7)が自身の体験を綴ったコミックエッセイ『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』(はなゆい・著/オーバーラップ・刊)を2024年1月15日に出版。発刊を記念して、はなゆいさん本人にお話を伺いました!
―いつも投稿を楽しく拝見しています!リトル・ママ公式アカウントでも度々ご紹介させていただきありがとうございます。
いつもお子さんにしっかり向き合って育児をされているイメージのはなゆいさんが大人のADHDグレーという診断を受けたという投稿を見て驚きました。ご自身の体験を本にしようと思ったきっかけを教えてください。
はなゆい 診断を受けたあと、仲の良いママ友たちにADHDグレーだったという話をすると、「どんな検査をするのか」「どういう病院に行ったのか」「自分も勘違いが多くADHDかもしれないと悩んでいる」等、思いのほかたくさんの反応がありました。
本にも記載しているのですが私は、日常生活でうっかりミスが多くて、そのたびにいろんな人に助けてもらってなんとかなってきました。周りに助けられ続けてきた私ができることとして、自分の経験を本で紹介することで参考にしてもらえる部分もあるのではないかと思っています。私は人より得意と不得意の差が大きいことが分かり、不得意な部分を認識することで、一定のライフハックで生きづらさを改善できることもありました。
そんな自分を受け入れ自分のトリセツを作っていく過程や私の笑えるぽんこつ失敗談を見て頂きたいです。
はなゆい公式Instagramより(投稿を読む)
―特にマルチタスクを必要とされる子育てでは、はなゆいさんの苦手とするスケジュール管理や確認作業が求められる機会も増えますし、一方でコミュニケーション能力も必要とされるのでASDタイプの方も対人関係で自信をなくすことがありますよね。やはり本格的に気になったのはママになってからでしょうか。
はなゆい 私は大学を卒業後、もっと強くなりたいという謎の熱い思いを胸に(笑)、結果的に50ヵ国以上を訪問する一人旅に出ました。修行のような日々を経て、行きついたアフリカ最南端の国南アフリカで8年ほど過ごすこととなり、そこで夫と出会い結婚しました。
―8年ですか!!
はなゆい はい(笑)。その後日本に戻って出産、子育てという中で、これが久しぶりの日本での社会生活で、出産、幼稚園、ママ友とのやりとり等、難しさを認識し始めました。
振り返れば、大学卒業後に日本で就職という選択を取らなかったのは、学生時代の経験から無意識のうちに日本での生きづらさを感じていたからかもしれません。
学生時代は、忘れものをしょっちゅうする、時間の間違い、ケアレスミスの多さなど、周りとの違いをなんとなく感じていました。
―自分も思い当たる節がある…という方も多いと思いますが、なかなか受診するという決断をするには勇気がいりそうです。診断を受けることで解決したことや変わったことなどはあるのでしょうか。
はなゆい 診断を通して、ADHDグレーなのか、ADHDなのかをはっきりさせることよりも、自分のうっかりミス、勘違いなどによる困りごとの対策や改善が重要と理解するようになりました。
例えば自分の中で「物忘れがひどい」などの感覚はあったのですが、診断前はまだぼんやりしていました。それが原因を知り、自分を観察することで、いつ、どこで、どんなときなら物忘れする可能性が高いのかが分かり、より具体的な対策を立てられるようになりました。
―本の中で長女さんが小さい時から感覚が鋭くて子育てに悩んだというエピソードがあります。受診したことでお子さんへの対応にも変化がありましたか?
はなゆい 自分が「普通」の人より、得意と不得意の差が大きいことが分かりました。それまでは自分が苦労してきた分、娘にも「普通」はこうなので、こうなって欲しいという無意識の思いを押し付けてしまっていることがありました。
自分自身を知ることで、娘には娘のいいところがあり、娘の良さを伸ばしていくことの重要性と、それを認識することで、できるだけ尊重する、それを心掛けるようになりました。
―最後に、同じように悩みを抱えているママへメッセージをお願いします。
はなゆい 日常生活でささいなうっかりミスや勘違いが多いと思っている方、ミスをした自分を責めてしまっている方などにもぜひ読んで頂きたいです。
書籍のプロローグに描写しているのですが、娘が私と同じタイプなのではないか、そうだった時に私は娘にこれまで過去に自分が言われてきたように、「なんでもっと確認してやらないの、注意してやらないの」と言うのだろうか、でもどうやって注意すればいいかは、これまで学ばずに来てしまいました。
私が自分のトリセツを作る過程で、娘の良き理解者になることができるのではないか、また同様な課題を抱えている方々に自分の失敗談が役立つかもしれないと思い執筆しました。何かの参考になれば幸いです。
―コミックエッセイを読ませていただき、苦手があると確かに社会生活の中では困ることもありますが、はなゆいさんのような感覚があるからこそ、みんなの心を突くようなところを言語化・具象化して作品にできるのだと改めて感じました。
お話しを聞かせていただきありがとうございました!
『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』
著 はなゆい
出版 オーバーラップ
仕様/判型 A5判レーベル はちみつコミックエッセイISBN/JAN 978-4-8240-0702-5発売日 2024年1月15日価格 1,320円(税込)
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