最近よく耳にする、「新・学習指導要領が2020年から全面実施される」というニュース。ですが、「英語やプログラミングが必修化されるらしい」など、なんとなくしか把握していないママも多いのではないでしょうか?改訂のポイントを、40年以上にわたって中学・高校受験指導を行い「塾ソムリエ」として活躍する西村則康先生に聞きました。
学習指導要領が新しくなるのは、社会が大きく変わっていく中で、教育のあり方が時代に合わなくなってきた、というのが簡単な理由です。「プログラミング教育を導入」などの表面的な部分が注目されがちですが、根本にあるのは、これからの社会を生きる力や考え方を育むということです。
今後、IT化がますます進む社会の中で、子どもたちに求められるのは新しいものを生み出していく力。そのためには、「論理的思考」と「表現力」が必要になってきます。新しい学習指導要領では、そこを軸として学校の授業の改革が行われます。
これまでの授業やテストでは、覚えた知識を使いながら答えを出すことが求められていました。しかしこれからは、知識の習得や正しい答えを出すだけではなく、自分で仮説を立て、結論に至る道筋を考える「論理的思考」と、さらにそれを説明する「表現力」を身につけることが大切になってきます。
プログラミング実際にプログラミングを体験したり、プログラミング的思考を身に付けたりするための学習を導入。必修化といっても、技術を教わるのではなく、学ぶのは、社会を支えるデジタルテクノロジーを理解して、コンピュータに意図した処理を行わせるための論理的な考え方。科目科されるのではなく、各教科の中に組み込まれる。
そろばん学習の範囲が拡大 3・4年生の算数で学習。「そろばんを用いて簡単な足し算・引き算の計算ができるようにする」という現在の要領に加えて、大きな数や少数の計算などにまで拡大し、思考力を身につけるためのツールとして活用される。
これらは、何も小学校でしか身につけられないことではなく、未就学児の間から家庭で始められることでもあります。小さなことで言えば、子どもの「なぜ?」を受け入れ、親も一緒に楽しむことなどが挙げられます。例えば、「空はなぜ青いの?」の答えは、理科的な説明ではなく、「一緒に調べようか」や「いい質問だね。理由が分かったら教えてね」でもいいはずです。「なぜ」を否定されなければ、子どもの頭の中にはたくさんの「なぜ」が残り、大きくなって学んだときに「そうだったのか!」という納得につながるはずですよ。
日常会話も”論理的”に 単語ではなく文書で会話するように心がけると◎。たとえば「○○をしてね」「○○はしないでね」だけではなく、理由まできちんと明確にし、丁寧な会話をするようにしてみましょう。
読み聞かせで語彙力・表現力アップ ママの声が耳から入り、絵本の挿絵が目に映ることで、言葉から状況を思い浮かべる力が身につきます。文字が読めるようになったら「今度はママに読んで」と、お子さんに絵本を読んでもらうとよいですね。書き言葉の力をつけるには、まず話言葉の力をつけること。親の語りかけなど家庭内の会話はとても大切です。
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